GCNレース配信復活か?ワーナー・ブラザーズがGCNの株のほとんどをGCN創業者へ売却
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自転車メディアのGCNは昨年2023年11月中旬にいきなり日本のロードレースファンを絶望の淵に叩き込んだ。それまで格安で行っていたロードレース配信事業をやめると突然発表したからだ。
それにはGCNを運営していたPlay Sports Network社だったが、その大株主だったのは巨大メディアグループ、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー。GCNのレース配信事業からの撤退にはワーナー側の意向があったとされる。
しかし今回ワーナー側は、Play Sports Network社の創業者とCEOにその保有する株の大部分を売却したとワーナー側がプレスリリースで発表した。これにより、Play Sports Network社の支配権・経営権をその創業者らが取り戻したこととなる。
情報源:GCN sold back to founder by Warner Brothers Discovery
ワーナー・ブラザーズとGCN
過去へ遡ると、もともとワーナー側がGCNを運営するPlay Sports Network社に出資し始めたのは2017年。その後2019年に大部分の株を取得し同社を子会社化していた。
しかしワーナー側はユーロスポーツ(Eurosport)も保有していて、レース配信事業という点ではGCNと被っていた点があった。GCNの配信停止にはそうした重複するビジネスを整理しようという思惑があったのかもしれない。
GCNのレース配信事業復活なるか?
なんにせよ今回のニュースで誰もが気になるのは、やはりGCNによるレース配信が復活するのかどうか。
今回の発表はPlay Sports Network社の創業者たちがワーナー側からビジネスの主導権を取り戻したと見ることができるわけだが、ワーナー側も少数の株はまだ保有していて、長期的なビジネス上のパートーナー関係は続くようだ。
そしてワーナー側もユーロスポーツを保有する以上はやはりユーロスポーツこそがスポーツ配信ビジネスの最優先ブランドという扱いであるため、その邪魔になるようなビジネスを寛大にも許すというのはなかなか考えにくい。
GCNとユーロスポーツで上手く棲み分けができればGCNのレース配信ビジネスも復活できそうだが、今すぐにそれが可能という状況とは考えにくく、なかなか難しいのではないか。可能であってももう少し時間は必要となるだろうか。ただ一縷の希望の光は見えたとも言えなくはないか。