Newsletter Subscribe
Enter your email address below and subscribe to our newsletter
Enter your email address below and subscribe to our newsletter
第112回となる2025ツール・ド・フランスは7月5日~7月27日までの日程で開催されるが、昨夜その全コースがついに発表された。詳細はJスポの公式サイトがあとでしっかりと作ってくれるから、今回は注目ステージだけ簡単に紹介しておく。
なお今年はパリ五輪の関係で最終日が異例のニースという設定だったが、来年は例年どおりシャンゼリゼ通りへ戻る。
目次
ステージ | 日 | コースタイプ | 距離 | スタート>ゴール |
---|---|---|---|---|
1 | 7/5 | Flat | 185km | Lille Métropole~Lille Métropole |
2 | 7/6 | Hilly | 212km | Lauwin-Planque~Boulogne-sur-Mer |
3 | 7/7 | Flat | 178km | Valenciennes~Dunkerque |
4 | 7/8 | Hilly | 173km | Amiens Métropole~Rouen |
5 | 7/9 | 個人TT(Flat) | 33km | Caen~Caen |
6 | 7/10 | Hilly | 201km | Bayeux~Vire Normandie |
7 | 7/11 | Hilly | 194km | Saint-Malo~Mûr-de-Bretagne Guerlédan |
8 | 7/12 | Flat | 174km | Saint-Méen-le-Grand~Laval Espace Mayenne |
9 | 7/13 | Flat | 170km | Chinon~Châteauroux |
10 | 7/14 | Mountain | 163km | Ennezat~Le Mont-Dore Puy de Sancy |
休息日 | 7/15(火) | なし | なし | Toulouse |
11 | 7/16 | Flat | 154km | Toulouse~Toulouse |
12 | 7/17 | Mountain | 181km | Auch~Hautacam |
13 | 7/18 | 個人TT(Mountain) | 13km | Loudenvielle~Peyragudes |
14 | 7/19 | Mountain | 183km | Pau~Luchon-Superbagnères |
15 | 7/20 | Hilly | 169km | Muret~Carcassonne |
休息日 | 7/21(月) | なし | なし | Montpellier |
16 | 7/22 | Mountain | 172km | Montpellier~Mont Ventoux |
17 | 7/23 | Flat | 161km | Bollène~Valence |
18 | 7/24 | Mountain | 171km | Vif~Courchevel Col de la Loze |
19 | 7/25 | Mountain | 130km | Albertville~La Plagne |
20 | 7/26 | Hilly | 185km | Nantua~Pontarlier |
21 | 7/27 | Flat | 120km | Mantes-la-Ville~Paris Champs-Élysées |
このように、
という設定になっている。
平坦、丘陵、山岳ステージの数だけ見れば上手くバランスがとれている。
平坦ステージが7つという設定は最近のグランツールだと多い方のような気がするが、実際のところピュアスプリンター向けかどうかはコースプロフィールの詳細が発表されていないためまだ不明。
そしてグランツールとしては長めの個人TTが1つあり、逆に短いが登り個人TTがあるという点も特徴的だろう。
以下、注目ステージを簡単に見ていこう。
すでに昨年の冬に来年のグランデパールはオー=ド=フランス地域圏のリールだと発表されていた。第1ステージから第3ステージは基本的に平坦基調。特に第1と第3はスプリンター向けのステージで、初日がピュアスプリンター向けというのは2020年以来だ。
一方、第2ステージはゴール手前に急な登りがあるためパンチャー向けかもしれない。第2ステージのラスト10kmは次のようなプロフィールになっている。
またオー=ド=フランス地域圏にわかれをつげる第4ステージも最後の22kmがアップダウンとなっている。次の画像を見て欲しい。
そして来年のツールの特徴の1つが、33kmというグランツールでは長めの距離の個人TT。コースは小さなアップダウンがあるもののほぼ平坦と言っていい。
総合エースの中でも得意・不得意で1分の差がつくであろう危険なステージとなるため、必見の1日だ。レムコ、ポガチャル、ログリッチ、ヴィンゲゴーなどTTに強い選手にはチャンスとなる。特にレムコはここで少しでもタイムを稼いでおきたいか?
また最新のTTマシン、ホイール、ヘルメットなどTT専用ウェポンが登場する可能性があるので機材マニア的にも要注目だろう。
第10ステージは月曜日となるが、例年なら月曜日は休息日になるのが普通である。しかし来年の第10ステージは月曜日にもかかわらずマイヨジョーヌ争いが行われる山岳ステージだ。1日の獲得標高は4400m。
そして翌日の火曜日が最初の休息日となる。
距離はたったの13km。このようにスタートしてすぐ登りが始まるといっても過言ではない。よって全員がTTバイクではなく最初から普通のクライミングバイクで登るだろう。
このPeyragudesの登りは登坂距離8kmで平均斜度が7.9%で、最大斜度はゴール前で16%。2022年第17ステージでも使われて、そのときはマイヨジョーヌを着るヨナス・ヴィンゲゴーが2位となり、タデイ・ポガチャルがステージ優勝を飾った。そのときのレビュー記事がこちら。
第14ステージは中盤にトゥールマレーが登場し、そこから山だらけ。最後もご丁寧に山頂フィニッシュで、ありがとうございます。登場する山のデータは登場順で、
このようになっていて、1日の獲得標高は4950m。
2025ツール・ド・フランス第16ステージはモン・ヴァントゥに駆け上るステージ pic.twitter.com/3YBoYsJfr7
— バイクニュースマグ@ワイアードの豚 (@BikeNewsMag) October 29, 2024
第16ステージはこのように平坦基調から最後に一気にモン・ヴァントゥに駆け上がるだけのシンプルなコースとなっている。クライマーたちは終盤まで脚をためておけると思うので、最後の登りでドッカン高速バトルになりそうだ。なお2016年第12ステージではクリス・フルームのランニングが見られた。
そのモン・ヴァントゥのコースプロフィールがこちら。
登坂距離15.7kmで平均斜度が8.8%。つらい。
おそらく最難関ステージ(クイーンステージ)となるであろう第18ステージ。獲得標高は2025年大会最高の5500mだ。ご覧のとおり最後にロゼ峠が登場する。ヤバい。
この日に登場する山は順番に次の3つ。
超級ロズ峠は平均斜度こそ目立つ数字ではないがとにかく長い。
ロズ峠といえば誰もが覚えているであろう。それは2023年大会の第17ステージだ。ポガチャルがハンガーノックのようになり大きく遅れ、最後は力なくアシストに守られながらゴールに到着したあのステージのあの登りだ。
大きな失速となったときにポガチャルが無線でチームカーに伝えた言葉、
“I’m gone, I’m dead,”
をみんなはっきり覚えていることだろう。
ポガチャルにとっては苦い記憶を払拭し、リベンジとなるわけだ。
そのときのレビュー記事などがこちら。
本格的な山岳バトルの最終決戦はおそらく第19ステージ。次の第20ステージも登りのある丘陵ステージだが、総合勢に大きな差がつく可能性はこの第19ステージのほうだろう。
この日はラスト山岳バトルにふさわしく大会最多の5つの山が詰め込まれた。そして最後は超級山岳のラ・プラーニュで締めくくられる。このプラーニュは距離19,1 km、平均斜度7,2%。
このラ・プラーニュが直近でツール・ド・フランスに登場したのは2002年大会第16ステージ。20年以上前となる。
そのとき優勝したのは当時ラボバンクに所属のマイケル・ボーヘルト。2位はCSCのカルロス・サストレだ。そしてその時点での3位はランス・アームストロングだった。もちろんこの3位はドーピングにより記録上抹消されて、実際の3位はホセバ・ベロキとなっている。
なおラ・プラーニュはクリテリウム・デュ・ドーフィネには2021年第7ステージで登場している。