マチューはポガチャルとの差をどう埋めるのか?
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先月暮れのシクロクロスでレース中に硬いポールと激突して肋骨を痛めたマチュー・ファン・デル・プールは先日のレースを欠場したわけだが、昨年のロードレースシーズンについては最高だったと語る。
なぜなら、ニ大モニュメントともいえるクラシックの王様のロンドとクラシックの女王パリ~ルーベを続けて優勝。しかもそれは世界王者の証アルカンシェルジャージを着ての勝利という、マチューにとっても格別で特別な瞬間だったからだ。
マチュー自身もそれらの勝利については「自分のキャリアの中で最高の成功だったと言えるやろ」と話す。
そんなマチューからアルカンシェルを今年奪ったのがタデイ・ポガチャル。そんなポガチャルは記事「ポガチャルの2025のレース予定の一部が明らかに」で紹介したように、今年のロンド・ファン・フランデレンに出場する予定となっている。つまりポガチャルもまたアルカンシェルを着てのロンド優勝を目指すことになり、マチューにとって最大のライバルとなる可能性が高く、ポガチャルを倒すのはマチューですらかなり困難な挑戦となる。
だがマチューは「チーム一体となってポガチャルとの差をどうすれば埋められるかについて考えているところだ」と語り、ポガチャルに勝つために意欲的に取り組んでいる。
マチューが言うには、これまでとは少し違った種類のトレーニングで、しかもよりタフなトレーニングをすることがポイントだとマチューは話している。
具体的にどんなトレーニング内容なのか不明だが、ロンドでの最大の勝負どころは、やはりポガチャルが長時間加速し続ける石畳の坂。ひょっとしたらマチューは、登りを踏み続けられる時間や回数を増やすトレーニングをするのかもしれない。そうすればポガチャルについていける。独走力の高いポガチャルから離れた瞬間に負けが決まる。登りでポガチャルについていくしかないからだ。
以前宇宙人レジェンドのファビアン・カンチェラーラが言っていた言葉は、「ポガチャルはロンドがパワー・ウェイト・レイシオのレースだと証明した」。
この言葉をそのまま受け取れば、パワー・ウェイト・レイシオを上げるためにマチューはひょっとしたらこれまでより体重を落としてくるという可能性も考えられる。
はたして今年のロンドの勝者は誰だ?