レビュー
Rapha




Enter your email address below and subscribe to our newsletter
ミラノ〜サンレモでポガチャルが勝つには、スプリントバトルの経験が必要か
これまでミラノ〜サンレモといえばチプレッサを集団で超え、ポッジオまたはその後の下りやフィニッシュスプリントで勝負が決まるというのが常識だった。
しかし先週の土曜日に開催れた2025ミラノ〜サンレモは、タデイ・ポガチャルがそんな同大会のセオリーを破壊し、歴史に残る刺激的な大会となった。ポガチャルはチプレッサからの独走を狙い、チプレッサで発射台を務めたジョナタン・ナルバエスから飛び出したのだった。
それについていけたのはマチュー・ファン・デル・プールとフィリッポ・ガンナだけだった。結局最後はポガチャルの猛攻を耐えきった彼らとのスプリント勝負になり、ポガチャルは3位で終わったわけだが、上述のようにポガチャルのおかげで大会が歴史的な盛り上がりを見せた。
また見方を変えればポガチャルのおかげでマチューが優勝、ガンナが2位になったとも言えるかもしれない。他スプリンターが残ってもっと混沌なフィニッシュ前になっていればマチューとガンナも表彰台に登れたかは不明だからだ。
今年もポガチャルは勝てなかったわけだが、自転車ジャーナリストのタイス・ゾンフェルトはポガチャの敗北は経験が少なさが要因の1つにあると語る。
ゾンフェルトが言うこの経験の少なさとは、グランツール経験とかロードレース全体についての経験とかそういう広い意味の経験ではなく、まさに今年のミラノ〜サンレモのようなスプリント力の高いパンチャーや登れるスプリンターたちと最後に勝負するというスプリント経験のことである。
もちろんこれまでもポガチャルは例えばツール・ド・フランスの山頂フィニッシュなどでライバルのヨナス・ヴィンゲゴーらとフィニッシュライン手前からのスプリントで競ってきたことはある。
しかしそれはあくまでグランツールの山での話で、しかも相手はクライマーである。そうした戦いとミラノ〜サンレモというスプリンター有利なモニュメントで、しかもそこで優勝候補となるようなスプリント力のあるライバルたちとの戦いは全く別物だ。
タイス・ゾンフェルトは、そうしたポガチャルにとって不利なスプリント局面での戦い方が足りていないという指摘しているわけだ。
今年のミラノ〜サンレモのラストスプリントの場面で、ポガチャルは3人の中で一番最後にポジションをとった。たしかにその位置はマチューとガンナの動きを見渡せる位置だが、
🐷「あれ?ポガチャルちょっと下がりすぎじゃね?マチューにぴったりついたほうがいいのでは?」
このように思ったのも事実。
最後方からまくるには、3人の中で圧倒的に最速ではなければならない。しかもマチューを相手にしてである。その時点でポガチャルはポジションをミスしたように考えられる。まぁしょせん結果論だが。
そうしたこともポガチャルのスプリントバトルの経験の少なさが影響したのかもしれない。
今年のミラノ〜サンレモのポッジオ登坂タイムは昨年より遅かった。昨年は5:31、今年は5:59。
— 🚴バイクニュースマグ@ワイアードの豚🐷 (@BikeNewsMag) March 24, 2025
その差の要因は、
・昨年は集団で登坂していた
・今年はポッジオで向かい風だった#ロードレース #ロードバイク #ミラノサンレモ #MilanoSanremo #MSR25https://t.co/FEs7NeuqHd