レビュー
Rapha






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レムコ・エヴェネプールが2025シーズンを振り返り、ツールのリタイアの要因や、ヨーロッパ選手権で5時間平均306ワットだったことを語る
今年のいろいろあった(まだ続くが)移籍市場でも特に大騒動となったレムコ・エヴェネプールのRed Bull-BORA-hansgrohe移籍。そのレムコがベルギーメディアHet Laatste Nieuwsによるインタビューで今年を振り返っている。
レムコは今年のツール・ド・フランスでは第14ステージ途中でリタイアし大会を去った。
→レムコがリタイア、ヴィンゲゴーがアタック。2025ツール・ド・フランス第14ステージはテイメン・アレンスマンが勝利。その結果とハイライト
その理由として、ツール・ド・フランスに向けた準備で溜まった疲労、そして直前のベルギー選手権で落車し骨折したことを以前紹介した。
→レムコがツール直前に肋骨を骨折。ツール途中リタイアの原因を語る
そして今回レムコは、2024年のときよりもコンディション的には弱い状態でのツール参戦となったこと、もともとそれはわかった上での参戦だったと語る。
さらにレムコは続けて、そのリタイアについて他の要因を説明した。それはツール期間中に裏で進んでいたRed Bull-BORA-hansgroheとの移籍交渉だった。その交渉をメディアなどに悟らえないように隠し続けなければならなかったこともストレスになっていたようだ。
そんなこんなでかなり彼のツールはカオスな状態になっていて、結局そうした様々な疲労が彼の体を蝕みリタイアとなってしまった。
そのツールの後レムコ・エヴェネプールは衝撃の復活劇を果たす。そう世界選手権の個人TTでタデイ・ポガチャルをぶち抜き圧倒的な強さを見せつけて優勝したのだ。
→レムコがヤバすぎ!ポガチャル不調?2025世界選手権個人TTはレムコ・エヴェネプールが途中でポガチャルをぶち抜き圧勝で三連覇を成し遂げる。
このときのレムコの走りはまさに異次元別次元。世界中にあらためて彼のTT能力の高さを知らしめた驚愕の強さだった。
しかし個人TTの調子の良さから連続優勝も期待されたロードレースでは今度はタデイ・ポガチャルがTTから復活して、これまた驚きの(いやいつもどおりの?)強さを見せつけて独走優勝。
→タデイ・ポガチャル再び残り100kmアタックからの66km独走で2025世界選手権ロードレースで連覇達成
その翌週には今度はこの二人はヨーロッパ選手権で再び相まみえたわけだが、そこでもレムコ・エヴェネプールが個人TTでヨーロッパ王者に、そしてタデイ・ポガチャルがロードレースでヨーロッパ王者に輝いた。
そのヨーロッパ選手権ロードレースについて、レムコ・エヴェネプールは5時間を平均306ワット(体重はそのとき63kg)で走っていたと明らかにする。ただそんな意味不明な数字を叩き出してもポガチャルには31秒差をつけられ2位。
このデータについてレムコはジャンニ・モスコンと話したことがあるようで、モスコンが言うには「2017年のイル・ロンバルディアで3位になったけど、そのときは平均200ワットだった」とのこと。
レムコは今年のイル・ロンバルディアで2位だったが、「ロンバルディアで2位になるには少なくとも平均290ワットは必要」と明かし、もはや完全に時代が変わったことを示す。
これまでも現代のプロトンは昔よりも平均速度が上がっているということがそれを裏付けるデータとともに語られてきたが、レムコ・エヴェネプールの口からもそれが裏付けられた形だ。
🐷「プロトンのレベルあがりすぎやろ・・・何時間もの平均が90ワットあがるってどんだけやねん」
来年度のレース予定については、まず来年のジロ・デ・イタリアにはレムコに最適な長距離個人TTのステージが用意されるかもしれないと言われている。
→レムコに朗報?来年のジロには長距離個人タイムトライアルが存在か?
これが本当ならば彼がジロに出場する可能性が高くなるのではないか。
一方でレムコ自身はできればモニュメント全てに出場したいとの希望を持っているとのこと。地獄のパリ~ルーベですら出場したいと思っているとのこと。特にミラノ~サンレモとロンド・ファン・フランデレンは彼に向いていると考えている。
それらのレースについてチーム側とすでに話したことがあるとのこと。だが当然だが来年どうこうの話ではなく、将来的にいつか出場したいというレベルの話だ。