レビュー
Rapha




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2026年のワールドツアーの技術トレンド。
大規模なトラブルはなく昨日無事に終了したといって良いであろう2026ツアー・ダウン・アンダー。40℃を超える気温と山火事の危険性からウィランガヒルはなくなったのは残念だったが、それでも2026ワールドツアー開幕戦にふさわしいレースだった。
さてそんなツアー・ダウン・アンダーで使われたワールドチームのバイクやその機材には、どのような技術が使われていたのだろうか。そこから見える今年の技術トレンドとは?
情報源:WorldTour tech: Eight trends we spotted at the TDU
目次
まずタイヤとホイールのシステムについては、参加ワールドチームの99.9%(?)がチューブレスタイヤにシーラント剤を使ったセッティングだったとのこと。
ただLotto-Intermarchéだけがヨーロッパからオーストラリアへの長距離トラベルにからむ面倒を避けるため、VittoriaのCorsa Pro(チューブレスレディ)にTPUチューブまたはLatexチューブを使っていたとのこと。
かつてはプロチームのメカニックが使うポンプは普通の手で押すフロアポンプが使われてきたが、最近はどのチームも電動ポンプを使うようになっている。
そして今回のツアー・ダウン・アンダーでもほとんどのチームが、日本のプロ御用達工具メーカーであるマキタ(Makita)の電動ポンプを使っていたとのこと。
我々一般人と違いプロチームのメカニックは毎日毎日数十台のバイクに素早く空気を入れなければならないわけで、そりゃいちいち手でポンピングなんてやっていられない。
今年の男子ワールドチームでは昨年と比べるとコンポにShimanoを採用するチームが減った。
今年の男子ワールドチーム全18チームのうちShimanoを採用するのは9チーム、SRAMは9チームと全くの互角となった。こんな比率になったことがこれまであっただろうか?SRAMが昨年と比べて大きく増えたと言える。
今年SRAMを採用する男子ワールドチームは、
またShimanoのコンポを採用していても、ホイールまでShimanoを使うチームはほとんどなく、男子はAlpecin-Deceuninckだけ。
ただしペダルはShimanoがかなり優勢で、男子ワールドチーム全18チーム中14チームがShimanoのペダルを使っているらしい。
2026ツアー・ダウン・アンダー初日のプロローグについて「なぜ昨日はTTバイクが使われなかったのか?2026ツアー・ダウン・アンダーのプロローグ」という記事を書いたのを覚えているだろうか。
その記事の中の見出し「優勝したサムエル・ワトソンのサドルのセットバック量とTTにおけるUCIルール」という項目で、サドル位置についてのUCIルール変更について簡単に紹介した。これまでよりもサドルを前に出しても良いとUCIルールが変わったのだ。ただしBBの中心線を越えるのは許されない。
これまでもタデイ・ポガチャルを筆頭にプロ選手の「前乗り化」というトレンドとそれにあわせたバイクフレームの登場という流れがあったわけだが、このUCIルール変更でさらに前乗り化が進むかもしれない。
結果として今後登場するサドルはそうした流れに合わせた新しいデザインになっていく可能性もある。
レースでフィニッシュした選手の順位やタイムを計測するために、選手のフォークには計測器(計測チップ)がついている。よくゴム製のバンドでフォークの外側に固定されているのを見ることだろう。
ところがこのツアー・ダウン・アンダーではINEOS Grenadiersは、そうしたゴムバンドを使わず、フォークがホイールのスルーアクスルと接合する部分(ドロップアウト)に直接(アダプターか何かを使って?)その計測チップを設置していた。バイクを前方から見るとフォークによって隠される位置になり、計測チップの存在は見えない。
そうすることでもちろんフォークの外側にゴムバンドでくっつけるよりは空力的に有利なはずだ。
ただそんな設置方法を可能にするにはフォークのその部分の形状を加工しなければならないかもしれず、もしそうならばPinarelloはINEOS Grenadiers専用にそうした特殊形状のフォークを作ったことになるか。