レビュー
Rapha








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プロ実践の最新トレーニング「ゾーン2インターバル」とは何か。その効果・メリットや注意点について。
現代のプロ選手が行う最新(?)の注目トレーニング方法といえば、タデイ・ポガチャルがその代表例だがいわゆる「ゾーン2」という強度領域をトレーニングの中心とするものが流行している。
ポガチャル自身これまで幾度となくインタビューなどで何時間もゾーン2で走るのが好きだと述べていて、ゾーン2での走りが彼の土台を作り上げているとわかる。
今回はそんな多くのプロが取り入れるゾーン2トレーニングについての記事を紹介する。
情報源:Cycling’s Latest Trend: Structured Zone 2 Intervals
そもそもゾーン2とは主に 有酸素運動の強度領域 を指し、心拍数やパワーなどで定義されるトレーニングゾーンのうち、「やや軽め〜中程度の持続可能な強度」とされる。上述のように現代のプロ選手のトレーニングでは、ゾーン2は「持久力の基礎を作る領域」として扱われている。
その特徴は次のようなものだ。
この2点、つまり、長時間安定してトレーニング可能でしかも大きな疲労を残しにくいため1週間の間に何度も行えるということが重要なポイントになる。
もともと昔からロードバイクはLSD(Long Slow Distance)という「長時間の軽ライド」がオフシーズンで重要だとされてきた。10年以上前まではLSD、LSDとどんな場所でも語られていたと思う。ベテランロードバイク乗りはそうしたことを信じて走っていたと思う。
しかし改めて振り返るとここ10年間で聞くことが少なくなっていた単語のように思える。死語?
プロの間でのゾーン2トレーニングの普及は、ある意味でそのLSDは現代でも正しかったと言えるだろうが、ポガチャルなど現代のプロが行うゾーン2インターバルはLSDをより科学的に、合理的に、より構造的に発展させたものだと言えるだろうか。
プロ選手のトレーニングデータを見ると、ゾーン2の取り組み方にはいくつかのパターンが見られるようだ。一般的な長時間のゾーン2ライドだけでなく、インターバル形式(ゾーン2インターバル) が増えているようだ。
情報源記事においてはプロ選手のStravaなどのトレーニングデータを観察した結果、10分×10セット や 20分×5セット、さらには 60分×3セット といったように、ゾーン2を基本としつつ、休息を挟んで繰り返す練習が見られるとのことだ。
いわば「構造化されたゾーン2トレーニング」と言えるだろうか。
これは単純な長距離ライドとは異なり、適度に休息を入れながらゾーン2パワー(または心拍)を高めるための工夫だ。こうすることで、 疲労を管理しつつ効率的なフィットネス向上 が狙える。
またUno-X Mobilityの選手らは有酸素運動閾値を基準にしたLT1トレーニグを10×5分、8×10分、そして 6×20分というインターバル形式で行うことが中心となっているらしい。このLT1はゾーン2とは若干の違いはあるのだが、ほぼ同じような強度域だと考えて欲しい。
以上のようなゾーン2トレーニング全般のメリットとして、
などが挙げられる。これらはすべて、高強度トレーニングやレース本番でのパフォーマンス向上につながるものである。
ゾーン2インターバルは上述のようなメリットがある一方、 やり方を間違えると逆効果になることがあるようだ。以下の点に注意して取り組みたい。
ゾーン2は「ただ低強度で走る」だけではなく、適切な心拍数やパワー領域を維持することが大事だが、個人の体力レベルによってゾーン位置は異なるため、自己流で強度を上げ過ぎると、 疲労が溜まってしまうリスクもある。
疲労が溜まると心身ともに充実したトレーニングが継続的にできなくなるので、ゾーン2トレーニングの効果が減退することとなる。大切なのは週に何回も継続的にしっかりとゾーン2トレーニングをすることだ。
インターバル形式では合間に休息を取るわけだが、休みすぎると効果が薄れ、逆に短すぎると疲労が溜まる。休息時間は、強度とセット数に応じて バランスを見極めることが重要となる。
ゾーン2が有効なのは、主に持久力向上や長時間レースを安定して走る目的を持つ選手の場合だ。
逆に、例えばスプリンターやパンチャーなど短時間高強度を求めるレース特性を持つ場合は、ゾーン2だけでは十分な効果が得られないこともあるだろう。
いわゆる総合系エースのほうがゾーン2トレーニングの重要性が高いのだろう。
以上のように近年プロレベルの最新のトレーニング動向として、ゾーン2インターバル が注目されているわけだが、これは単なる長時間低強度走とは異なり、 インターバル形式でゾーン2セッションで持久力を効率的に高める方法だ。
従来の単なるLSDをさらに科学的・理論的に構造化し、より合理的・効率的なトレーニングとなるよう洗練させ進化させたものだと言えるだろう。
もちろん我々ような一般ロードバイク乗りでも、基本的なゾーン2トレーニングを取り入れることで、疲労を抑えながら持久力を底上げできる。
ただし、その効果を最大限に享受するためには上述の注意点に留意しながら強度設定や休息方法を適切に管理し、目的に応じたトレーニングメニューを構築することが成功の鍵となるだろう。