レビュー
Rapha






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元世界王者ジュリアン・アラフィリップが語るレース哲学と存在証明
昨日の2026ティレーノ~アドリアティコ第2ステージのラスト5kmは、まるでミニ・ストラーデ・ビアンケと言えるようなコースとなっていた。
ラスト5kmはグラベル(しかも雨で濡れていて、滑りやすくなっていた)、そしてフィニッシュ地点のサン・ジミニャーノは建物群の中を貫く狭い石畳の登りというように、その雰囲気はストラーデ・ビアンケそのものだった。
→再びストラーデ・ビアンケ!?2026ティレーノ~アドリアティコ第2ステージはストラーデ・ビアンケ欠場のマチュー・ファン・デル・プールが勝利。そのハイライト動画と結果
そんなレースの最後のグラベル区間で積極的に仕掛けたのが、フランスの元世界王者ジュリアン・アラフィリップ。

残念ながらこのアタックの後は力及ばずマチュー・ファン・デル・プールたちにパスされてしまい、差をつけられてしまったが、それでも積極的に攻撃する姿は若い頃と変わらない。
そんなファイティングスピリッツを持ち続けるアラフィリップは、「熱い走りができないなら引退だ」と、今後もチャレンジを続けることを誓う。
アラフィリップはキャリアを通じて、集団の中で守る走りではなく、早めのアタックや大胆な戦術で勝負するスタイルを貫いてきた。そんな彼は今でも自身のレース哲学について次のように非常に明確な姿勢を示す。
“I would stop if I couldn’t ride the bike the way I do.”
訳「もし今のように攻撃的に走れなくなるなら、引退だ」
昨日のレースでもそうだったが、これまでのメディアによる取材でもその元世界王者は、現代ロードレースのトレンドが大きく変化している状況でも自身のレーススタイルを決して変えないという強い信念を発してきている。
彼はインタビューの中で、「自分らしい攻撃的な走り」がプロ選手としての自分の存在証明そのものだと語る。
アラフィリップは「結果のために安全な走りをする」よりも「攻撃的で観客を魅了する走り」を重視しているわけだ。
また、パワーメーターの数字ばかりを考え、果敢にしかけることをしなくなった現代のプロトンを批判的に語ることもある。
近年のプロロードレースでは、パワーメーターやデータ分析に基づいた戦術が主流になっている。多くのチームは計算されたペース配分や戦術を重視し、リスクの高い攻撃は減少している。しかしアラフィリップは、その流れに完全に従うつもりはない。
そのようなデータ主導の現代ロードレースという時代に、アラフィリップのような“感覚”で動くタイプのアタッカーはやや希少な存在になりつつある。
現在アラフィリップはキャリアの終盤に差し掛かっているわけだが、しかしそれでも彼のレース哲学は変わらない。
勝つか負けるかではなく、レースを動かす存在であり続けること。
その攻撃的な走りは、これからもプロトンに刺激を与え続けるはずだ。ファンにとっても、それこそがアラフィリップという選手に惹きつけられる理由だろう。