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先日発表されたチームIneosのエース、クリス・フルームの移籍。移籍先はチームイスラエルことISRAEL START-UP NATION。
しかし、そこにはダンマーことダン・マーティン(Dan Martin)が総合系エースとして存在している。となれば、来年は総合系エースが2人になることで、お互いに衝突するのではないか?そんな可能性もある。
この自分の立場を脅かすようなフルームの移籍についてダンマーはどのように考えているのか?
情報源:Dan Martin: Chris Froome and I can play off each other
情報源記事で、今年のツールについてダンマーははっきりと「総合成績は狙わない。ステージ優勝を狙う」と明言している。
グランツールでの総合成績を積極的に狙わなくなった、そのように発言しだしたのは、たしか去年か一昨年あたりから(だった気がする)。
ダンマーの特徴は、完璧なペースコントロールや冷静な戦況判断とかではなく、むしろ、「熱さ」である。そう、フランスのロマン・バルデ(Romain Bardet)やティボー・ピノ(Thibaut Pinot)と同種の人間である。
クイックステップ時代では、骨折しながらもツールを感想した漢(おとこ)の中の漢である。また、これまでもグランツールを含め様々な場面で、レース展開を活性化させるため積極的に登りで攻撃をしかける姿も毎度のもの。
そして実績としても、ダンマーは2つのモニュメントを制している。リエージュを2013年に、そしてロンバルディアを2014年に制した。
そしてダンマー本人も、近年は彼の本質はクラシックレーサー寄りで、ガンガン「気持ち」でアタックをしかけることにあるとの自覚が強まっている、みたいなことを述べてきた。
基本的にタイムトライアルが弱いだけに、それが超重要なグランツールの表彰台は困難。ならば総合成績を捨ててスパっとステージ優勝狙いに切り替えるほうが合理的。中途半端よりは目標を明確にしたほうが、目標達成の確率はあがる。
今年のダンマーの熱い走りにも期待である。
さて、ここまで書けば来年のフルーム移籍に伴う、チーム内衝突は起こらないとわかるであろう。つまり、ツール・ド・フランスはフルームが、モニュメントやその他のグランツール(?)はダンマーが担当するという明確な役割分担ができあがる。
実際、情報源記事でもこのようにダンマーは述べる。
“If I look at the races we’ve won, and how, we’re quite different riders with very different styles, and it’s something that can complement each other. It’s only a positive for me, Chris coming to the team. It’s someone to play off in the mountains. I think we’ll go together really well.”
訳「フルームやワシ自身のレースを見ればわかるように、スタイルが全然違うわけよ。相互に補完しあえるようなものなんよ。せやからフルーム移籍はワシにとっては好都合でしかないね。グランツールの山岳ステージでフルームとやり合うのはワシじゃないわけよ。ワシらはかなり上手に協調できると思うね」
良いですねぇ、ダン・マーティン。
あのフィンを履いてるかのような大きな足(に見える)、ドタンバタンと音が聞こえてきそうな上半身使って踏み下ろす独特のペダリング… ひと目で彼だと見分けがつくんですよね。
眠たげな眼と八重歯を覆う口元も愛嬌があって
その彼とフルームが役割分担してレースを組み立てていくのは来シーズンの大きな楽しみの一つですね。
あの顔に似合わず、あの走り。そのギャップが良いブヒね。
同じイギリス(アイルランド人は怒るか)同士、コミュニケーションはばっちり取れるのでなおさら相乗効果に期待ブヒね。