Trek社がバイクのボトムブラケットにT47規格を正式に導入。独自規格のT47か?
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情報源:Trek confirms use of T47 threaded bottom brackets — but with a twist
以前このブログで、乱立するボトムブラケット(BB)規格と、Trek社がその製品群のBBにT47を導入するかもしれないという記事を書いたのを覚えてるかな?
で、実際にこの記事ネタ通りにTrekは最新バイクでT47を導入した。今回はそのTrek社が導入したT47について。
目次
最新シクロクロスバイクCrockettにて、T47を導入
そしてこの記事通りに、Trek社は同社最新シクロクロスバイクのCrockettにて、T47をそのBBに導入した。実際に、Trek社のWEBサイトを見てもらうとわかる。
Trek(日本公式):Crockett
同バイクのスペック表にはこのように記載がある。矢印のとこに着目。
ちゃんと、T47という文字があるやろ?
Trek社のT47は、通常のT47とは異なる?
実はTrek社が導入したT47は、他社(特に金属系フレームビルダーたち)が導入している「通常のT47」とは若干異なる仕様になっている。
バイクの剛性を上げられるという宣伝文句の、PF86などPF(プレスフィット)系列のBBでは、各製品自体の精度、それを埋め込むフレームの精度、または両者の相性などが原因でかなりの数のユーザーが、異音に悩まされてきた。最近はどうなのかしらんけど。
その悩みを解消するために生まれてきたのがT47。推進するメーカーはクリキンことChris King。
PF86は、BBカップがフレームの奥深くに行き過ぎないように、紙みたいに薄いフランジを使う。
一方、通常のT47はそれよりもさらに薄い、極薄のアルミのパーツを使っている。これがTrekにとってのネックとなっていた。というのも、あまりにも薄いゆえに、大量生産に向かないパーツやから。
そこで、Trekは通常のT47を使うクリキンなどとは異なるメーカー、Praxis Cyclesと提携し、「いわば独自のT47」を採用することにした。
このTrek社のT47は、上記のような通常のT47で使われる極薄のパーツよりも、0.5mmほど分厚いそれを使う。
0.5mmって、「そんなもん誤差やんけ」とワシみたいな素人は思ってしまうけど、製造現場のプロからしたら、もう全然違うレベルなんやろね。
この0.5mm分の厚さの増加ゆえに、Trekは、BBシェルを全体として86.5mmから85.5mmという幅へ小さく変更した。
ただ、そういうサイズ変更以外は既存の普及しているT47とほぼ同じ。よって、Trekの「独自規格」というほどでもないし、ただし、既存のものと全く同じというわけでもない。
TrekのT47はそんな微妙な調整がなされた規格となっている。ま、詳しいことは、そのうちTrekのカタログか、Trekストアのスタッフがなんか説明してくれるやろ。
ShimanoやSRAMのクランクが使えるのか?
Trek社のロードバイク部門のブランドマネージャーの話では、ShimanoのクランクもSRAMのクランクも、既存のT47はもちろん、このTrekのT47にも対応するやろうとのこと。
既存のT47(86.5mmシェル)との互換性
86.5mmシェルを使う既存のT47採用のフレームでは、Trekの85.5mmのT47カップは使えない。
しかし逆に、後者のフレームでは、前者シェルを使うことが可能となっている。