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2022シクロクロス世界選手権の男子エリートが昨夜開催された。今年の開催場所はアメリカのアーカンソー州のフェイエイットビル。
これまで既報どおり、ワウト・ファン・アールトとマチュー・ファン・デル・プールは欠場という中での世界選。二強がいないだけに誰もが「ひょっとしたら・・・」という想いを抱いていただろう。三強の中のひとり、トム・ピドコックも少し前に「誰にでも勝機があるコース」と述べていた。
そして今回のコースの特徴は高速コース。天気は雨なし。道のぬかるみなどもなし。9周回する。
GCN+やJスポでの配信はなかったが、YouTubeのUCI公式チャンネルでUCIによってライブストリーミングが配信されていた。それがこの動画。ブタはこれを見ていた。
緊張感あふれるスタート前。ピドコックはこまめにサングラスなどに手を伸ばし、微調整を重ねながら集中を高める。いったい頭の中ではどんな作戦を練っていたのか。
スタート!
ピドコックはフェンス際からスタートした直後に先頭に躍り出るかと思われたが、少し集団に飲み込まれた形となった。
しかし、連続するコーナーなどを上手く処理しスルスルとすぐに集団先頭付近へ移動。2番手~3番手という好位置をキープ。
その後1周目から先頭に立つ場面も複数あったが、後続を振り切ることはせず(できない?)、2周目に突入する。ベルギー勢がやはり安定して強い。先頭グループに何人もいた。
2周目からは、後続がすこし追いつき、ベルギーが4~5名、フランス1名、オランダ、そして英国のトム・ピドコック、といった先頭集団での走行が続いた。
このまま最後までその集団でのサバイバルレースかと思われたが・・・
決定的にレースが動いたのが4周回。その時点で少しだけベルギーのマイケル・ファン・トーレンハウトとトム・ピドコックが飛び出していたが、ピドコックがファン・トーレンハウトを鋭角コーナーのイン側から攻めて、先頭を奪う。
この直後に急坂の登りが登場する。それが下の場面。
そこでもファン・トーレンハウトに追いつかれることなく駆け上がり1位通過。ここで2位以下から少しではあるがリードを奪う。これが決定的な動きとなった。
ピドコックはここから以降は少しずつ後続との差を広げ続け、1回も追いつかれることなくゴールまで高速で独走した。そして、
スーパーマンポジションでのゴール!これはジュニア世界選かU23世界選手権で優勝したときと同じポーズ?
2位に30秒ほどの差をつけて見事、シクロクロス世界選手権男子エリートで初優勝!
これでピドコックは、ジュニアのシクロクロス世界選手権、U23のシクロクロス世界選手権、そしてエリートのシクロクロス世界選手権と3つの世界選を完全制覇!
シクロ三強のうち、ワウト・ファン・アールトはジュニア世界王者を、そしてマチュー・ファン・デル・プールはU23の世界王者をそれぞれ経験していないので、ピドコックだけがそれら全ての栄光を抱くことになった。
また昨年は東京五輪でMTB金メダルも獲得している。
たしかに二強のワウト&マチューが欠場という中で、ピドコック優勝の予想は容易といえば容易だったが、それでも実際に優勝するのはさすがとしかいいようがない。
2位はオランダのラース・ファン・デル・ハール。3位はベルギーのエリ・イゼルビット、4位はおなじくベルギーのマイケル・ファン・トーレンハウト。5位はフランスのクレマン・ヴァントゥリーニ。