Newsletter Subscribe
Enter your email address below and subscribe to our newsletter
Enter your email address below and subscribe to our newsletter
昨年あたりからこのブログでも紹介してきたが、UCIルールがいくつか変更され、2023年1月1日から実施される。それら変更点のうち、重要だと思われるものを改めてリストアップしておく。
情報源:New year, new rules – Here’s what the UCI has changed for 2023
目次
ハンドル最小幅が350mmまでとなる。極狭ハンドルが禁止される。
上の過去記事とも関係があるが、いわゆる3:1ルールが撤廃されている。フレームについてはこれは以前からすでに緩和されている。
参考過去記事:2021年からUCIのフレーム規制が緩和。設計の自由度拡大でロードバイクのTTバイク化が加速か?
3:1ルールとは、適切な例じゃないだろうが乱暴な例を出すと、フレームのヘッドチューブが前からみたときに最大幅が2cmなら、チューブを横から見た厚さは6cmまでじゃないとダメというものだった。2:6=1:3。
フォークのほうがわかりやすい。フォークを前から見たときの厚さが1cmなら、横からみたときの厚さは3cm以内じゃないとダメというもの。
このように各パーツ・アクセサリーなどについて幅(厚さ)の比が3:1を超えてはいけないというものだった。ただし、各箇所それぞれに最大・最小幅の制限があったりするので、3:1制限がなくなったとしても、どんなサイズにでもできるわけではない。
今回、ハンドルとステムについてもこの3:1ルールが撤廃されることになった。近年流行しているエアロロードバイクの一体型コクピットシステム(ステムとハンドルが一体化しているもの)について、そのデザインの自由度が高まることになる。
タイムトライアルでは、チームカーは昨年までより選手から離れて走らなければならない。
TTポジションについては、特に180cm以上の高身長選手について(申請などは必要だが)その自由度が高まる。
そしてジュニアカテゴリーではこれまでギア比に制限があったが、それが撤廃される。これまで使えなかった大きなギアを使うことも可能となる。
ただし、各国の自転車連盟ごとにその独自の判断で制限を維持することも許される。実際に本場ヨーロッパでも対応は分かれる。
そしてUCIポイントの配分の変更だ。グランツールやモニュメントなどのビッグレースのポイントがこれまでより増加。重要度が高まる。
昨年のことをみんな覚えているだろうが、昨年は降格危機にあったチームが、よりポイントを稼ぎやすいレースを重視し、実際にそうしたレースで稼いだポイントによって安全圏に留まることに成功したチームがいくつかあった。たとえばEF Education-EasyPostがそうだ。
大会の大きさと、ポイントの重要度という2つの要素がねじれているような状態だった。今年からはそんななじれ現象が解消・減少する可能性が高い。これはチーム戦略に大きな影響を及ぼすだろう。
また、これまでチームのUCIポイントを算出するときは、チームの上位10人までの選手の合計ポイントによって決められていたが、今年からはそれが上位20人までの選手となる。
特定の選手への依存度を減らすためだ。たとえば怪我やコロナ感染などでエースがいなくなれば、すぐに降格危機となってしまいかねない。それを回避する策だ。
タイムトライアルのヘルメットは基本的にデカイ。基本的に(形状が最適化されれば)デカイほうが空力的に有利だからだ。
だからといってあまりにも大きなサイズを使うようになっては困る。安全性という観点も重要だ。
そこでUCIはヘルメットの最大幅などに制限を設ける。