激熱&知恵比べ!2024ジャパン・カップロードレースのレビュー、ハイライト、結果
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2024ジャパンカップロードレースは例年とは異なる様相の展開となった。プロトンからの飛び出し、その吸収が繰り返されるめまぐるしいレースとなったのだ。
目次
コース
1周10.3kmを14周回する全長144.2kmのコースとなっている。その1周は次のようなコースとなっている。
感想・ハイライト
日本にも本場のトレンドが波及か
昨今の本場ヨーロッパでのロードレースはタデイ・ポガチャルやマチュー・ファン・デル・プールに象徴されるようにゴールまで長い距離を残してからのロングアタックで逃げ切り優勝というのが多くなっているように思われる。
そして昨日のジャパンカップ・クリテリウムは、クリテリウムであるにもかかわらず逃げ切りでの優勝となった。その流れは、今日のジャパンカップ・ロードレースでも波及していくのか?
畑中勇介、現役最後のレースを終える
【残り11周】
— UTSUNOMIYA JAPANCUP Official (@Japancup_ofc) October 20, 2024
レース最後尾を走っていた畑中勇介 (キナンレーシングチーム)がフィニッシュ地点でポーズを作り、バイクを降りた。 pic.twitter.com/rL1d0KHrnm
中盤からめまぐるしい攻防
上でも書いたが今年のジャパンカップ・ロードレースは決定的な逃げが全く決まらない、逃げようとしてもすぐプロトンが追いかけてくるという乱戦模様が続き、例年とは異なる展開となった。
基本的に中盤からは古賀志林道の登りでアタック。少数名が先行して下り→その後後方からメイン集団が合流という流れが何度か繰り返される。そこでポイントは、一体何周目の古賀志林道で決定的な逃げができるのかという一点となった。
残り4周で、ついに5人の決定的な逃げが?
残り4周の古賀志林道の登りでプロトンからニールソン・ポーレスがアタック!それにつらいつくのがマイケル・ウッズ!
このあと後方からスーダル・クイックステップの2名、マウリ・ファンセヴェナントとイラン・ファン・ウィルデル、そしてマテイ・モホリッチが合流。合計5名の逃げができあがる。同時に追走には彼らのチームメイトが残り、ローテーションを乱してアシスト。
そしてこの5名がついに追走集団から2分以上の差をつけることに成功し、決定的な逃げが形成されたように思われる。
ラスト2周となると完全にこの5名の中から優勝が決まることが確定という状況になる。それまでレース全体が慌ただしい攻防の続く展開だったが、この時点になるとラスト1周からゴールに向けた落ち着いた雰囲気に、しかし不気味な静寂が訪れる。
ラスト1周
ラスト1周となった最後の古賀志林道。
スーダル・クイックステップの一人、イラン・ファン・ウィルデルが遅れる!
モホリッチもきつそうだがなんとか遅れまいと食らいつく。一方でマイケル・ウッズ、ニールソン・ポーレスはまだ余力がありそう。マウリ・ファンセヴェナントはいつもしんどそうなのでわからない!
ここからスーダル・クイックステップが奇策?を実行する。
先頭4人の中で、ファンセヴェナントがチームメイトの遅れたイラン・ファン・ウィルデルを待とうとする動きを見せる。そのせいもあってか先頭4人の速度が落ちて、その間にウィルデルが彼らに合流することに成功。そしてその瞬間ウィルデルがいきなり爆発的に加速!おまえ力尽きてたんとちゃうんか!
🐷「ウルフパックの奇策!!!うおおおおおおおおおおおお!!!!」
ゴールまで残り少ない距離でこれを見逃すわけにはいかない、ウッズやモホリッチが追いかけるも、ニールソン・ポーレスの動きが鈍く、少し遅れる形に。ポーレス限界か?
ウィルデルのアタックは封じられ、あとはゴール手前の最後のちょっとした登りからのゴール前スプリントに!
ニールソン・ポーレスきたああああああ!最後に少し遅れたのは死んだふり作戦か!いっきに最後に爆発して優勝をもぎとった!これで2022年にジャパンカップで初優勝して以来の二勝目!
会場には奥さんと生まれたばかりのかわいい赤ちゃんもきてて家族3人の抱擁にほっこり。ニールソン・ポーレスはシーズンを優勝で締めくくるという来年に向けた理想的な形となった。
観戦していた恐竜たちもレースが終わりジュラシックパークへの帰路につく。
レース全体のハイライト動画
結果(トップ10)
順位 | 選手 | チーム | タイム |
---|---|---|---|
1 | Neilson Powless | EF Education – EasyPost | 1位との差 |
2 | Ilan Van Wilder | Soudal Quick-Step | ,, |
3 | Matej Mohoric | Bahrain – Victorious | ,, |
4 | Michael Woods | Israel – Premier Tech | ,, |
5 | Mauri Vansevenant | Soudal Quick-Step | 0:14 |
6 | Julien Bernard | Lidl – Trek | 4:16 |
7 | Axel Zingle | Cofidis | 4:26 |
8 | Toms Skujiņš | Lidl – Trek | 4:35 |
9 | Lukas Nerurkar | EF Education – EasyPost | ,, |
10 | Edoardo Zambanini | Bahrain – Victorious | ,, |