レビュー
Rapha








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2025ツール・ド・フランス第5ステージ個人TTでのタデイ・ポガチャルの機材とその強さの秘密。そして使えなかった秘密兵器について。
昨夜の2025ツール・ド・フランス第5ステージは総合勢の中でも1分以上の差がつく危険性のある個人タイムトライアルだった。そこで実力どおりの結果を出して優勝したのがTT世界王者のレムコ・エヴェネプール。そんなレムコに対してヴィンゲゴーは低迷し、逆にポガチャルはレムコから16秒遅れの2位という好タイムを叩き出した。
だがその昨日のレビュー記事でも触れたことだが先月のツール前哨戦クリテリウム・デュ・ドーフィネの個人TTでは、ポガチャルはまさかの低迷。その原因はTTポジションのまずさにあったという専門家の分析も紹介した。結局はドーフィネを優勝したのでさほど大きな懸念事項にはならなかったが、それでもツールのTTを心配させるようなネタとなったのは間違いなかった。
しかしポガチャルは昨日そんな心配を完全に払拭させるような好走を見せて、まさに「おい、俺の名を言ってみろ」という感じで、誰がツールの王なのかをはっきりさせた。
では昨夜のTTの成功の裏には一体何があったのか?そしてポガチャルが使わなかった秘密兵器とは?
情報源:Pogačar Left New Aero Suit at Home and Still Blew Up the Tour TT After Dauphiné Flop
62 for Pogi, 64 for Remco but a dinner plate for Primož 🍽️
— Velon CC (@VelonCC) July 9, 2025
Tadej Pogačar, Remco Evenepoel and Primož Roglič chose differing gear setups for Tour de France Stage 5’s flat, 33km individual time trial, while Edoardo Affini joined Roglič on a 68-tooth chainring.
——#TDF2025 pic.twitter.com/U4FPtsrSP3
このツイートによるとレムコはフロント64Tに、カセット11~30。ポガチャルは160mmのショートクランク(情報源記事)、フロントに62T、カセットは11~34(情報源記事だと11~30)。
ログリッチやアッフィニは68Tなどを使っていたらしく、おそらくポガチャルのフロント62Tは他選手と比べてもギア比が軽めのセッティングだったのではないか。ハイケイデンス用セッティングという感じ?
だが昨夜の映像ではそれほどポガチャルのケイデンスが高かったような印象はない。
ポガチャルは上述ドーフィネでのTTの失敗について、「序盤のペースメイキングが完全に間違っていた」、「勝ちたいという貪欲さが十分でなかったのかもしれない」と語る。そしてUAE側もペースメイキングの失敗を認める。
そしてドーフィネ後、ポガチャルとチーム側はTT改善のために徹底的な見直しを実行。機材、ポジション、ISOLA2000での高地TTトレーニングなどやれることはすべてやってきた。
そんなKAIZEN(カイゼン:トヨタ語)が昨夜の第5ステージで結実したと言える。
特にチーム側が心がけたことが、序盤のペースメイキング。上述のようにドーフィネではそれで失敗し、その影響がゴールまで続き挽回できなかった。そこで昨夜のTTでは序盤のペースに気をつけたとのこと。
そして実はこのツールでのTTに向けて開発した特別なTT用スーツ(スキンスーツ)が用意されていた。しかし前日の第4ステージでステージ優勝した結果、チームメイトでそれまで山岳賞ジャージを来ていたティム・ウェレンスからそのジャージを奪ってしまった。
結果、ポガチャルは大会公式が用意したサンティーニ製の山岳賞用スキンスーツを着用せざるを得なくなり、チーム側の秘密兵器となるはずだった?特製スキンスーツを着ることができなかった。
最高性能を誇るスキンスーツは1kmで1秒の差がつくとも言われ、33kmの昨日ならば33秒の差をトータルで得られた可能性がある。レムコとの差は16秒だったので、その特製スキンスールを使用できて入ればポガチャルがステージ優勝した可能性もある。あくまで机上の空論だが。
「1kmあたり1秒速い」と言いますが、そもそも何と比べて速いのかが問題です。現在のタイムから単純に1kmごとに1秒を引けばいい、というわけではありません。
その通りブヒね。だからしょせんは机上の空論ブヒね。