レビュー

Rapha





Enter your email address below and subscribe to our newsletter

2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージはマルク・ソレルが最後の1級山岳を16km独走でステージ優勝。ヴィンゲゴーは2位、アルメイダは3位。
昨夜の2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージはUAEがチームの総力をあげてヨナス・ヴィンゲゴーのステージ優勝を阻止し、ダメージを最小限に食い止め、第三週へ細いながらも希望の光をつなぐ力走を見せた。
目次
コースプレビューと優勝予想は「今夜もヤバい山岳。2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージのコースプレビューと優勝予想」にて。


今日のステージはまるでゆで卵(または福岡銘菓の鶴乃子?)のような会場からのスタートとなった。
序盤からTeam Visma | Lease a Bikeのヴィクトール・カンペナールツが逃げに乗っていたのだが、

🐷「Vismaのチームバイク変わった?君、色違くない?」
🥴 When the bike just ain't right
— La Vuelta (@lavuelta) September 6, 2025
😖 Cuando no llevas tu bici…
#LaVuelta25 pic.twitter.com/BbSkkkbspT
実際はニュートラルサービスのShimanoのバイクでした。

最初の1級山岳が終わるまで4km近くある地点で、UAEの引きがハイペースすぎるのか、体調が悪いのか、INEOS Grenadiersのエースであるエガン・ベルナルがこのようにプロトンか遅れてしまう。
チームメイトのベン・ターナーが彼に水をかけてクーリングを助けるが、ベルナルのペースは弱々しい。まだ最後の1級山岳が残っているわけで、ベルナルは今日でかなり大きなタイムロスとなりそうだ。

さらに驚くべきことになんとLidl-Trekのエース、ジュリオ・チッコーネもここで同じく遅れてしまう。前を引くジュリアン・ベルナールについていくのがやっとのような状態でペースをあげられない感じだ。
今日も多かった逃げ集団とプロトンの差は、この最初の1級山岳までには6分以上もあったが、この山岳で一気に縮小。山頂を逃げ集団が通過する頃には3分20秒ほどになる。

12人ほどとなった逃げからは、山頂手前から下りを利用してEF Education-EasyPostのジェームズ・ショーが果敢にアタック。1人で先行する。

逃げも最後の1級山岳に入るとジェームズ・ショーは吸収されており、逃げから今度はやはり逃げに乗っていたUAEのマルク・ソレルとDecathlon AG2R La Mondialeのとヨハネス・スターンミッテが飛び出すが、そこからさらにマルク・ソレルがアタック。これにスターンミッテがついていけず、ソレルの独走が始まる。
🔥 Soler goes SOLO!
— La Vuelta (@lavuelta) September 6, 2025
🤩 Marc Soler se marcha en modo EXHIBICIÓN#LaVuelta25 pic.twitter.com/GSdkFIfM2q
この時点でプロトンとの3分15秒。

そのプロトンではUAEが高速の牽引。それでは逃げるマルク・ソレルとの差が縮小してしまうが、これはソレルはあくまで前待ち要員ということなのか?
このままヴィンゲゴーを連れていってしまうとヴィンゲゴーがステージ優勝する可能性も出てきてしまう。その場合はボーナスタイムでアルメイダが少なくとも数秒は失うこととなる。UAEはそのリスクを容認しての攻撃なのか。
こんなふうに思ったのだが、さすがにソレルとの差は詰められないという計算なのかもしれない。ソレルが勝てば、ヴィンゲゴーが最大のボーナスタイムを得ることがなくなるため、たとえ最後にアルメイダがヴィンゲゴーから突き放されてもダメージは最小限に留めることができる。
UAEのチームカーはソレルとプロトンとの差をしっかり計算して両方に指示を出してそうだ。

残り4.8kmでUAEはジェイ・ヴァインの牽引から、フェリックス・グロスシャートナーの牽引へ。アルメイダのアシストはこのフェリックスだけになってしまう。一方でTeam Visma | Lease a Bikeのアシストはやはりジョーゲンソンとクスがしっかりと残る。
このグループには他にもトム・ピドコック、フェリックス・ガル、ジャイ・ヒンドレー、ジュリオ・ペリツァーリ、マシュー・リッチテッロ。
残り1kmとなるとマルク・ソレルを追うフィンリー・ピッカリングにアルメイダグループが追いつき吸収。そのさきにはソレルだけ。

ただすがにソレルには届かず、ソレルがステージ優勝を飾る。彼はこれでブエルタ・ア・エスパーニャでステージ4勝目だ。
そして総合勢グループからはジュリオ・ペリツァーリのアシストを受けたジャイ・ヒンドレーが加速!

これにアルメイダとヴィンゲゴーも反応。ただピドコックたちは追いきれず少しだけ差が開く。

そこから今度はアルメイダがアタック!ヴィンゲゴー追う!ヒンドレーは力尽きる!

🐷「あー」
アルメイダ2位ならず。最後はヴィンゲゴーにさされてしまった。
これで2位のヴィンゲゴーはボーナスタイムを6秒獲得、3位のアルメイダは4秒。2秒の差がついた。
だがUAEはマルク・ソレルがステージ優勝したおかげでヴィンゲゴーのボーナスタイム10秒の獲得を阻止することに成功。ダメージを最小限に食い止めたといって良いだろう。そういう意味ではUAEの作戦がしっかりと決まったのだと考えられる。チームメイト全員がそれぞれの仕事を完遂した。
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | Marc Soler | UAE Team Emirates – XRG | 1位との差 |
| 2 | Jonas Vingegaard | Team Visma | Lease a Bike | 0:39 |
| 3 | João Almeida | UAE Team Emirates – XRG | ,, |
| 4 | Jai Hindley | Red Bull – BORA – hansgrohe | 0:43 |
| 5 | Felix Gall | Decathlon AG2R La Mondiale Team | 0:48 |
| 6 | Giulio Pellizzari | Red Bull – BORA – hansgrohe | 0:53 |
| 7 | Matthew Riccitello | Israel – Premier Tech | ,, |
| 8 | Thomas Pidcock | Q36.5 Pro Cycling Team | ,, |
| 9 | Sepp Kuss | Team Visma | Lease a Bike | ,, |
| 10 | Finlay Pickering | Bahrain – Victorious | 1:25 |
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | Jonas Vingegaard | Team Visma | Lease a Bike | 1位との差 |
| 2 | João Almeida | UAE Team Emirates – XRG | 0:48 |
| 3 | Thomas Pidcock | Q36.5 Pro Cycling Team | 2:38 |
| 4 | Jai Hindley | Red Bull – BORA – hansgrohe | 3:10 |
| 5 | Felix Gall | Decathlon AG2R La Mondiale Team | 3:30 |
| 6 | Giulio Pellizzari | Red Bull – BORA – hansgrohe | 4:21 |
| 7 | Matthew Riccitello | Israel – Premier Tech | 4:53 |
| 8 | Sepp Kuss | Team Visma | Lease a Bike | 5:46 |
| 9 | Torstein Træen | Bahrain – Victorious | 6:33 |
| 10 | Matteo Jorgenson | Team Visma | Lease a Bike | 8:52 |
| 総合1位 | Jonas Vingegaard(Team Visma | Lease a Bike) |
|---|---|
| ポイント賞1位 | Mads Pedersen(Lidl – Trek) |
| 山岳賞1位 | Jay Vine(UAE Team Emirates – XRG) |
| 新人賞1位 | Giulio Pellizzari(Red Bull – BORA – hansgrohe) |