レビュー
Rapha






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ブエルタ最後の超級山岳決戦となる、2025ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージのコースプレビューと優勝予想。

いよいよ今夜の第20ステージで2025ブエルタ・ア・エスパーニャは最終決戦となる。走行距離165.6 km、獲得標高4226 mの本格山岳ステージで、山頂フィニッシュ。
序盤の3級山岳、そして2級山岳を終え後半に登場する1つ目の1級山岳、Puerto de Navacerradaのプロフィールがこちら。

登坂距離6.9km、平均斜度7.6%、最大斜度11%。きつい登りであることは間違いないが注目はこの山頂にボーナスポイントが設定されていること。ここの上位3名に対して6、4、2秒のボーナスタイムが与えられる。
現在その1位のアルメイダとヴィンゲゴーの差は44秒。アルメイダが逆転総合優勝を本気で狙うならばここで1位で通過したいところだ。ただアルメイダ&UAE勢がそれを狙って動けばヴィンゲゴー&Vismaもそれを阻止すべく動くわけで、その争いがどうなるかに注目したい。
そして最後の超級山岳Bola del Mundoのプロフィールがこちら。

距離12.3km、平均斜度8.6%、最大斜度20%の凶悪な登りだ。しかも山頂前ほど激坂区間がつまっているという鬼畜さ。
今日のポイントの1つは山岳賞争いだ。
UAEとしてはジェイ・ヴァインの山岳賞も気になるところ。同2位のヴィンゲゴーとの差は22pt。逆転される可能性もゼロではないがヴィンゲゴーが無理して逃げたりはしないのでヴィンゲゴーに逆転されることはおそらくないはず。
問題は同3位のSoudalーQuickStepのルイス・フェルヴァーケだ。ヴァインとの差は29ポイント。このフェルヴァーケが仮に今日のスタートから逃げにのり3級、3級、2級、1級、さらに最後の超級をも制してステージ優勝すれば合計36ポイントを獲得し、ジェイ・ヴァインを逆転することが可能だ。
さすがにその可能性はほぼゼロに近いだろうが、それでも理論上はなくはない。
また新人賞争いも熱い。ペリツァーリ vs リッチテロだ。両者の差は1分弱。ペリツァーリの調子次第では逆転は十分あり得る。
今日のコースはまさに王者ヴィンゲゴーに適したコース。
最後の超級山岳では総合勢の中で順位が低いものから順に下剋上を目指してアタックをしかけていくのではないか。
一方でアルメイダが総合優勝するには最低でも、上述のように①1級山岳を1位通過、②最後の超級でヴィンゲゴーをつきはなしてステージ優勝かつボーナスタイムを稼ぐという2つの条件が必要だ。UAEはそんなアルメイダのため、ジェイ・ヴァイン、フアン・アユソー含めて総合攻撃をしかけるはず。
しかしそれらの動きで総合勢の集団が活性化した中から、ヴィンゲゴーが飛び立ち圧倒的登坂力を見せつけて総合優勝を確定させる・・・そんな展開を予想する人は多いだろう。正直🐷もそう考える。
そうした総合優勝争いとは別に、昨日のステージでは実質的に逃げがなかったことを考えると、今日のこのステージで大きな逃げ集団ができそうだ。そこにはミケル・ランダ、エガン・ベルナル、ジュリオ・チッコーネなど登れる選手が数多く含まれるはず。
Vismaとしては数的不利があることヴィンゲゴーの総合優勝だけが最優先課題であることを考えればVismaが積極的に逃げを追ったり、動いたりすることはないのではないか。Red Bull-BORA-hansgroheあるいはUAEの動きが前提になるだろう。
特にアルメイダの逆転総合優勝をUAEが「本気で狙う」ならばステージ優勝が必須条件となるため、アルメイダの逆転を狙うならばUAEが逃げを追いかけるはず。そのUAEの動きを利用して次にRed Bullがヒンドレーとペリツァーリのために仕掛ける・・・と予想。
個人的にはアルメイダのステージ優勝かつヴィンゲゴーが遅れるという展開も見てみたいが、やはり優勝予想はヨナス・ヴィンゲゴーというしかないだろう。