2025ドーフィネ最終日の第8ステージはレニー・マルティネスが終盤から独走勝利！ステージ2位はヴィンゲゴーで、ポガチャルが総合優勝。

今年のツールを占う前哨戦、2025クリテリウム・デュ・ドーフィネもついに最終日。この日は山頂フィニッシュではないものの1級山岳が最後の決戦の舞台となる。その山頂から少し走ってからのフィニッシュだ。

ポガチャルの総合優勝は前日の第7ステージでほぼ確定したわけだが、ヨナス・ヴィンゲゴーが最後にしかけるのか、フロリアン・リポヴィッツとレムコ・エヴェネプールとの総合3位争いはどうなるのかなどが注目された。そんなドーフィネ最終日の結果とハイライトなどを。

第8ステージのコース

最後の１級山岳のデータがこちら。今回は山頂フィニッシュではないのがステージ優勝を決める最後のポイントになるだろうか？

レース展開ハイライトとレビュー

ロマン・バルデ引退セレモニー

ラスト14km: 1級山岳

今大会のドーフィネのポイント賞は、前日にタデイ・ポガチャルがマチュー・ファン・デル・プールを逆転したのでポイント賞を手に入れるため、この日はマチュー・ファン・デル・プールが逃げに乗り、途中から一人で逃げる展開に。

また総合勢でいえば前日にジャンプアップに成功したUno-Xのトビアス・ヨハンネセンに対して、2分50秒ほどの差のエンリク・マスが今日の逃げに乗ったため、Uno-X勢が逆転を許すまじとずっとプロトンを管理する。

そしてみんな最後の1級山岳に突入。

ロマン・バルデは現役最後のレースにして最後の山となるが、リラックスしてのんびりと登ることにしたようだ。おそらくファンサービスをしながら最後尾でじっくりと一足一足最後の瞬間を楽しみながら走るのだろう。

途中、ポガチャルやヴィンゲゴーのいるメイン集団の後方で落車。この事故にDecathlon AG2R La Mondialeの18歳の天才にして総合6位にいるポール・セクサスが巻き込まれ機材にトラブルが発生する。

ひょっとすればトビアス・ヨハンネセンを逆転することもあり得たセクサスだが、このアクシデントでそれがほぼ不可能になってしまった。

さて先行する逃げ集団ではレニー・マルティネスとエンリク・マスが飛び出すことに成功。さらにそこからマルティネスがマスを置き去りに。

その後方のプロトンではエンリク・マスに逆転されるのを絶対に防ぎたいトビアス・ヨハンネセンが積極的に動く。

そして最終日にしてレムコがポガチャルたちより先に動く！このレムコの動きに、総合3位のフロリアン・リポヴィッツが動けない。脚が限界か？

レムコはその後すぐに前待ちだったヴァランタン・パレパントル（弟パントル。兄パントルはオレリアン・パレパントル：Decathlon AG2R La Mondiale）に合流する熱い展開。

このレムコの動きに続いて、ヴィンゲゴーも動く。

このヴィンゲゴーに反応できた（した）のはポガチャルだけ。レムコは弟パントルのアシストを受けながらマイペース走法。

この日の逃げにはセップ・クスもヨナス・ヴィンゲゴーのための前待ち作戦のために乗っていたが、もちろんそのクスがヴィンゲゴーと合流。

この集団には逃げていたベン・ヒーリー、そして先頭を一人独走するレニー・マルティネスに置き去りにされたエンリク・マスが合流するも、このあとしばらくしてヴィンゲゴーとポガチャルが加速し、二人だけでマルティネスを追う展開へ。

化け物二人に追われるマルティナスという構図で、下手したらマルティネスは追いつかれるのではないかと不安になるものの、なんとか逃げ切りに成功しステージ優勝をなしとげた。

そしてすぐにポガチャルとヴィンゲゴーが揃ってやってくるが、ポガチャルはスプリントしてステージ2位を取る気もなくヴィンゲゴーに2位を渡す結果に。まぁ総合優勝は確定していたわけで、ステージ優勝ならともかく2位を争う必要は全くなかったわけだ。

またその二人の後からあまり間を開けずにレムコ・エヴェネプールもゴール。そしてそのレムコに続きリポヴィッツも総合3位を死守してフィニッシュし、この日は苦しみながらもなんとか総合表彰台と新人賞を守りきった。

バルデはチームメイトとともにゴール

レース全体のハイライト動画

結果

ステージトップ10

1	Lenny Martinez	Bahrain – Victorious	1位との差
2	Jonas Vingegaard	Team Visma | Lease a Bike	0:34
3	Tadej Pogačar	UAE Team Emirates – XRG	,,
4	Matteo Jorgenson	Team Visma | Lease a Bike	0:40
5	Remco Evenepoel	Soudal Quick-Step	,,
6	Enric Mas	Movistar Team	0:45
7	Florian Lipowitz	Red Bull – BORA – hansgrohe	0:47
8	Halland johannessen Tobias	Uno-X Mobility	,,
9	Ben Healy	EF Education – EasyPost	1:01
10	Sepp Kuss	Team Visma | Lease a Bike	,,

最終総合トップ10

1	Tadej Pogačar	UAE Team Emirates – XRG	1位との差
2	Jonas Vingegaard	Team Visma | Lease a Bike	0:59
3	Florian Lipowitz	Red Bull – BORA – hansgrohe	2:38
4	Remco Evenepoel	Soudal Quick-Step	4:21
5	Halland johannessen Tobias	Uno-X Mobility	6:12
6	Matteo Jorgenson	Team Visma | Lease a Bike	7:28
7	Enric Mas	Movistar Team	7:57
8	Paul Seixas	Decathlon AG2R La Mondiale Team	8:25
9	Carlos Rodríguez	INEOS Grenadiers	8:57
10	Guillaume Martin	Groupama – FDJ	10:01

最終各賞1位

総合1位	Tadej Pogačar（UAE Team Emirates – XRG）
ポイント賞1位	Tadej Pogačar（UAE Team Emirates – XRG）
山岳賞1位	Bruno Armirail（Decathlon AG2R La Mondiale Team）
新人賞1位	Florian Lipowitz（Red Bull – BORA – hansgrohe）