レビュー
Rapha

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2020年のジロ・ツール・ブエルタのワイルドカード枠について
今回は、ジロ、ツール、そしてブエルタの各レースにおけるワイルドカード枠がどうなるか、どのプロコンチネンタルチームがその枠を得られそうかを簡単にまとめてみるブヒ。
目次 [hide]
(1) 2020年度のワールドツアーライセンスとプロチームライセンスの申請状況
(2)プロチーム制度の変革
(3) 来年度のグランツールワイルドカード枠の展望
まず前提として、来年に向けてプロチームのライセンスの申請状況をまとめておく。
(新)とつけたところが、プロコンからワールドツアーへ昇格すべく申請しているチーム。そして(合併)とつけたところが、ワールドツアーチームだったKatusha-AlpecinがプロコンだったIsrael Cycling Academyによって吸収合併され、できるチーム。
来年からUCI改革の一環としてプロチームのシステムが変わる。一時的にワールドツアーチームが18→20へ増加する。そして、ワールドツアーランキングの下位2チームが、プロコンチネンタルチーム(新名称UCIプロチーム?)の上位2チームと入れ替わる。つまり降格処分となる。JリーグでいうJ1からJ2、J2からJ1という感じ。
さらに、基本的に4つ用意されてきたワイルドカード枠のうち2つは、プロコンチネンタルチームランキングの上位1位と2位が自動的に選ばれるように制度が変わる。純粋なワイルドカード枠は2つへと半減。
ロードレースにおけるグランツールは、スポンサーにとって最大のアピールチャンス。そもそもロードレースをスポンサーすることでどれだけの費用対効果があるのか怪しいもんやけど、いやそんなんだからこそ、確実に華々しいアピールができるグランツールの舞台は最重要。特に、大きなレースに出場しにくいプロコンチネンタルチームにとっては。
よってチームにとってもスポンサーの期待に応えるべく、グランツール出場が最重要課題。ワールドツアーチームは自動的に出場できるが、プロコンチネンタルチームはそうはいかない。ワイルドカード枠での招待が必要。
とこらが上述のように来年からワールドツアーチームが2つ増えることで、ワイルドカード枠が2つ減る。椅子が半減。その争奪戦が苛烈なものとなる。おぉこわいこわい。
Giroはイタリアのレースなので、イタリア国籍のプロチームが最優先で招待される。その中でも特に大きな企業をスポンサーにもつリッチなチームが招待されやすい。そこで候補としては、
の3チーム。これら3チームのうち2つが選ばれる可能性が大。お金という要素以外にも、チームがどれだけイタリアの自転車業界に貢献できているかとか、若手の育成に力をいれているか、政治家・主催者とのコネがどれだけあるかなどの諸要素によって総合的に判断(意味深)されるらしい。
Tourはフランス。よってフランスチームが優先的に招待される。ここでも候補となるチームは、
この2チーム。
しかし、最近TourはベルギーのプロコンチネンタルチームWanty-Gobertを招待することが多いように思う。主催者ASOはFlèche WallonneやLiège-Bastogne-Liègeといったベルギーのワールドツアーレースも開催するだけに、ベルギーでの自転車人気をも考慮している?
となると、上記フランスの2チームに加えて、 Wanty-Gobertも候補に入る。
こう考えるとASOとしては非常に頭が痛い。すなわち、フランスチームを2つ選ぶか、そのうち1つを切り捨てて代わりにベルギーチームを選ぶかの2択となる。
うーん、どうする?
一方Vueltaは選ぶのが楽。スペインのレースだからスペインチームが優先的に選ばれるわけやけど、そもそもスペインにはプロコンチネンタルチーム(来年のUCIプロチーム)は2つしかない。
のみ。よってこの2つを選べばOK。あー楽ちん。
Wantyにはフランス人哲学者のギヨームマルタンがいるのも大きいよね
チーム内にフランスの有名選手がいるとやっぱりコネクションとか、なんらかの影響力はあると思えるブヒね。