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2020ツール・ド・フランス第7ステージ

2020ツール第7ステージ感想:1分21秒

横風とイネオスの誤算。2020ツール・ド・フランス第7ステージ

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昨日のツール・ド・フランス第7ステージの感想を簡単に。コースから考えれば総合勢には特に何もなさそうなコースだと思われたが、ある要因がそんな楽観的な予想を破壊した。

残り32km。決定的な横風

そう、横風である。英語っぽく言うとYOKOKAZE。数日前の予告どおりLotto Soudalが誇る世界最高の逃げ屋、トーマス・デヘント(Thomas De Gendt)がずっと逃げていたが、ゴールまで残り35kmあたりで吸収される。そして、そこから決定的な横風分断が発生する。

そして残り22kmあたりで、こうである。

2020ツール・ド・フランス第7ステージ
2020ツール・ド・フランス第7ステージ

先頭の第1集団にはマイヨジョーヌを切るアダム・イエーツ(Adam Yates)、ジュリアン・アラフィリップ、ナイロ・キンタナ、エガン・ベルナル、プリモシュ・ログリッチ(Primož Roglič)、ピーター・サガンなどが入る。

しかし、その54秒後方の第2集団にはなんとTrek-Segafredoのエース、リッチー・ポートや、チームUAEの若きエース、タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)、そしてバーレーン・マクラーレンのミケル・ランダ(Mikel Landa)といった有力勢が取り残された。

(´;ω;`)リッチー・ポートよ、なんで毎回毎回そうなるんや・・・今年もアカンのか・・・

第1集団は、そんな第2集団を絶望の淵に追い落とすべく、イネオス、アスタナ、そしてユンボらがガチトレインでしっかりと高速ローテーション。

ピーター・サガンはそんな集団内で笑顔で談笑。自分は何もしなくても勝手にイネオスらがエスコートしてくれる展開に満足のご様子。アダム・イエーツもただのサイクリングとなっている感じで走行していた。

好調にトレインを牽引するイネオスだったが、しかしここで大きな誤算が発生する。

リカルド・カラパスが遅れ、大きくタイムを失う

2020ツール・ド・フランス第7ステージのリカルド・カラパス
2020ツール・ド・フランス第7ステージ 

第1集団でかっ飛ばしていたイネオスから、リカルド・カラパス(Richard Carapaz)がパンクか何かが原因で遅れてしまい、1人で追走しなければならなくなった。

第1集団はカラパスのチームメイトが超高速で牽引している。しかも他チームも協力しローテーションを回している。そのハイスピードな第1集団をたった1人で追いかけるハメに。はっきりいって無茶である。

さすがにイネオスも「無理や!」と思ったのか、途中でチームメイトのカストロビエホ(Jonathan Castroviejo)が下がってきてカラパスを引いていたが、ふたりでも明らかに無理な状況。本気でカラパスを引き上げるならベルナルだけを残してその他全員でトレインを組む必要がある状況だった。

結局二人は追いつけず、第2集団に飲み込まれてしまう。

このトラブルによりカラパスは結局、1分21秒も失ってしまった。

ゴールスプリントのサガンとアラフィリップの動き

最後は第1集団に生き残った猛者たちによる集団スプリント。ここでサガンとアラフィリップがそれぞれ他の選手と接触。スプリントに持ち込めず不完全燃焼となった。

2020ツール・ド・フランス第7ステージのピーター・サガン
2020ツール・ド・フランス第7ステージ

上の画像のようにサガンは隣にいた選手と接触。その直後チェーンが外れたかペダルがおかしくなったかのような動作になり、何もできないまま終わった。

2020ツール・ド・フランス第7ステージのジュリアン・アラフィリップ
2020ツール・ド・フランス第7ステージ
2020ツール・ド・フランス第7ステージのジュリアン・アラフィリップ
2020ツール・ド・フランス第7ステージ

一方やはりこの日の優勝を狙ってきたジュリアン・アラフィリップも、隣にいたTrek-Segafredoのジャスパー・ストゥイヴェン(Jasper Stuyven)と接触したせいか途中でスプリントをやめ、抗議のようなポーズをしていた。

普段からぶつかりまくり上等!のガチのピュアスプリンターならばその程度の接触はスルーして全力でスプリントを続行しそうな、そんなレベルの接触に思えたが、ガチスプリンターではないアラフィリップにとってはかなり気になるものだったのかもしれない。そう考えるとやはり本物のスプリンターは頭のネジがぶっとんでいるか・・・・・・

イネオスはベルナルと心中確定で、ほくそ笑むユンボか。

以上のような1日となったが、個人的に気になるのはやはりイネオスのカラパスである。今日の遅れによりベルナルに何かあったときのためのサブエースという役割を果たせるのか怪しくなってきた。まだまだツールは長いとはいえ、今日だけで1分21秒もの遅れを喫してしまったのはさすがに痛い。

こうなるともうベルナル1人に賭けるしかなくなるであろう。今後は完全にベルナルと心中とすることになるか。

そうなるとイネオスの作戦の幅は確実に狭まる。これまでよりさらに保守的に安全志向の戦いとなるのではないか?

それは他チーム、特に最大のライバルチームであるユンボからすれば願ったり叶ったりであろう。相手の動きが予想しやすくなるうえに、自分のチームは攻撃をしかけやすくなる。ユンボに複数のメリットをもたらすであろうか。

Împărtășește-ți dragostea

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8 comentarii

  1. ランダとポートのなんか持ってない感がいかんなく発揮されたようでした。

    スプリントはコカールがいけると思ったんですけどね。
    間違いなく今までで最大のチャンスだったでしょうし。

    • ポートはほんともうね・・・という感じブヒね。

      コカールもボアッソンハーゲンもほんと残念。本人たちもかなり悔しがっているだろうブヒね。

  2. コメ失礼します。
    結局常に集団の前の方で有事に備えてないチームっていつもダメになりますな。去年はEFがたしかそうだったような。
    ポガチャルは個人的に総合上位を期待してたんですが。。。
    ポートはどうせ3週間調子を維持できないからセーフ(くそでかため息)。
    今回の豚様の推しチーム、選手はどこだれですか?

    • コメ感謝!

      ポートはほんともうね・・・(´Д`)ハァ…

      最近はあまりどこかのチームに肩入れすることはないブヒが、優勝候補どうこうとは別の観点での推しチームでいうと、今年はArkéa-SamsicとISRAEL START-UP NATION、そして推し選手は復活を期待したいキンタナ、そして引退前にもう一度ツールでのスプリント勝利を見たいグライペルという感じブヒね。

  3. YOKOKAZEは主催者の罠だったとのこと。(織り込み済みだったとさ~)

    今日は行かないと言っていたファンアールトが2勝目!
    センス良し、馬力有り!!
    この子にはチームトレインは不要だから、その気になればグリーンジャージ獲れると思うけど、やはりアシスト重視で最後まで行くのかなぁ?
    サガンとコカールはチェーンが外れ、アラフィリップはクリートが外れたそうで。
    個人的にはボアッソンハーゲンに勝たせたかった~。
    カラパスは、不運なパンクで遅れてしまい残念。
    カストロビエホが下りてきてくれて懸命に追ったが追いつけず、後続集団に吸収されてしまった。今年は「パンクでも容赦しない」という考えのようだ。
    それに比べて、リッチーポート、ランダ、(とポガチャル)の集団は問題外だね。
    次のステージが過酷だから追わなかったの?
    いやいや、普通なら追うでしょう!
    「だからSkyでエースになれなかったんだ」って思ってしまう。

    これで、総合争いは完全にログリッチVSベルナルの構図になってしまった。
    サプライズがあるとすれば、アラフィリップとマルタンかなぁ?
    各チームのエース達は、脱落するのみでしょうね。
    なんか、ドキドキワクワクしなくなってきた(涙)

    • 主催者最高だな!

      なんでリッチー・ポートとかは、経験豊富なくせに集団先頭にいないのかホント不思議。
      監督は何も指示していないのか?いったいレース前にどんなミーティングをしてるのだろう。

      ギョーム・マルタンは(・∀・)イイ!
      ヴィヴィアーニが全く目立たないコフィディスで頑張ってるブヒね!どっかのステージでぜひコフィディス史上初のツールの勝利を目指してほしいものブヒね。

  4. おぉリッチー…(今年もか… T.T)
    サガンはチェーン落ちで、ワタシのイチ推しアラフィリップくんはビンディングが外れたそうですね。おそらくストュイベンと当たった際に体勢が崩れて外れたんでしょう。まぁどっちが悪いというような状況ではなかったですが…
    まぁそれにしても解説の中野さん、ファンアールトが左からスルスルと先頭に上がってきているのに「監督が今日はファンアールトはスプリントはしないと言っていた」とのんびりしたコメントしてましたね^ ^;

    • ああ、アラフィリップはペダルだったのブヒね。それは不運だったブヒね。

      ファンアールトはたしかにツール前からグリーンジャージは狙わないと公言してたけど、どうやら狙えるならば狙うという方針みたいブヒね。
      でもそのほうがプロ選手としてスポンサーのPRに貢献できて良いのかも?

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