ヘント＆ジロ第9ステージ感想：マチュー自滅！雨の山でマリアローザ交代か？

ジロ・デ・イタリア第9ステージが終わった。この日は、翌日（つまり今日）が休息日であるため、第1週目最後のステージである。

そんな休息日を前にして、いよいよ総合勢の力量が試される本格的な山岳ステージが登場した。しかも何かが起こりそうな雨のステージとなった。

そしてそんな日に、ビエーホとゲヘーホが争い、マリア・ローザが苦しい戦いを強いられた。

また同日にベルギーのセミクラシックのヘントも開催されていたのでその感想も書くことにする。

同日開催のヘント～ウェヴェルヘム（Gent-Wevelgem）の感想：ついにヤツが覚醒したか？そしてどうしたマチュー？

まずこの日同時に行われていたベルギーのセミクラシックレースであるヘントこと、ヘント～ウェヴェルヘム（Gent-Wevelgem）の感想を簡単に書く。

レースは最後に小集団スプリントに持ち込まれたが、優勝候補だったマチュー・ファン・デル・プール（Mathieu van der Poel）は、最大のライバルのワウト・ファン・アールト（Wout van Aert）をマークしすぎて、攻撃のチャンスを自ら潰してしまった。

まるで先日の同じくベルギーのBrabantse Pijl（ブラバンツ・パイル）で、「やらかしップ」ことジュリアン・アラフィリップ（Julian Alaphilippe）をマークしすぎてスプリントのタイミングが遅れてしまった時のようであった。

ライバルの警戒してしまうのも、周囲から厳しいチェックを受けてしまうのも仕方ないことであり、勝つときもあれば負けるときもあるのがスポーツというもの。だがそれにしても、2戦続けてマチューの最大の長所ともいえる積極性が影を潜めてしまっているように思えた。これが悪い癖にならなければいいが･･････

今年のヘントでは世界王者経験者が優勝したが、少し前のレースでも勝っていたので、いい流れが続いてるように思える。ひょっとしたら以前のグレッグ・ファン・アーベルマート（Greg Van Avermaet）のように、勝ちグセがついてたか？覚醒したとも言えるか。自分なりの勝ちパターンというものを確立できたのかもしれない。来年のクラシックが楽しみである。

ジロ第9ステージ感想：雨の山岳決戦！ついにマリア・ローザ交代か？

この日のプロフィールは上画像のとおり。本格的な山岳ステージである。それに加えて雨が選手を苦しめた。こんなときは何かが起こるもの。

現在マリア・ローザ着る総合1位はDeceuninck-QuickStepのポルトガル人ジョアン・アルメイダ。同チーム期待の22歳の新人クライマーである。去年はU23のポルトガル選手権でロードレースと個人TTの二冠に輝いた実力者。そして今年はツール・ド・ラン（Tour de l’Ain）で総合7位フィニッシュ。TTも苦手としないだけに今後の同チームでのグランツールエースとなろう

この20代前半という年代は化け物じみた天才ぞろいである。エガン・ベルナル（Egan Bernal）、タデイ・ポガチャル（Tadej Pogačar）、レムコ・イヴェネプール（Remco Evenepoel）、トム・ピドコック（Tom Pidcock）などなど錚々たる天才が揃う。そんな中にこのアルメイダも入ってきそうな予感がある。

だがそうはいってもまだまだ新人。雨の中の本格的な山岳ステージ。しかもジロ・デ・イタリアである。三週間という長丁場。まだ一週目とはいえ、攻撃される側であるだけに疲れはたまりつつあるのではないか。

ブタ「今日はマリアローザに何かが起こるで！」

と思って見ていたら、ちょっとタイムを失ってしまったものの、なんとマリアローザをキープしてしまった。アルメイダを舐めていた。正直スマンかった。
ﾃﾍﾍﾟﾛ(・ω<)

なお最後は、イネオスのホナタン・カストロビエホ（Jonathan Castroviejo）と、チームEFのルーベン・ゲレイロ（Ruben Guerreiro）の2名が逃げ切ったが、GCNの配信を英語実況で見ていると、実況はゲレーロを「ゲヘーホ」と呼んでいたように聞こえたので、ビエーホとゲヘーホの連呼でラテン感満載の実況であった。

第8ステージ終了後の総合成績順位（全選手分）

各賞ジャージ

マリアローザ（総合トップ）：ALMEIDA João
マリアチクラミーノ（ポイント賞）：DEMARE Arnaud（SAGAN Peterから奪取）
マリアアッズーラ（山岳賞）：GUERREIRO Ruben
マリアビアンカ（新人賞）：ALMEIDA João