【原因は?】ゴール前でマチューのハンドルがぶっ壊れる【Le Samyn2021】
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昨夜開催されたベルギーのワンデイレースのル・サミン(Le Samyn)を見ていた人は知っているだろうが、マチュー・ファン・デル・プールはとんでもないメカトラブルで優勝のチャンスを逸した。
それは視聴者からすれば一見、「ハンドルがぶっ壊れた!?」と思われたような、めったに見ない衝撃的なトラブルだった。
まずは以下の動画と画像を見てほしい。これはゴール直前の動画とゴール後の画像である。
Found this – nothing to do with the handlebar. pic.twitter.com/2zGwzvj8yc
— Frederik Bonde (@FrederikBonde) March 2, 2021
ハンドルからSTIがもげてしまっている。ブランブランしている。そんな状態でもゴール前で集団を牽いているマチューが動画に映っている。
原因は最新版のCanyon Aeroad独自の可変式ハンドルか??
これを見てすぐに思うのが、最近世界でいろいろ話題のキャニオン(Canyon)の最新型Aeroadの不具合なのではないか?という点である。
最新Aeroadには、シートポストとシートチューブに構造的な問題があるとされ、体重が重いライダーや身長が高いライダー(シートポストが突き出る)の一部に不具合が生じていると報告があがり、今キャニオン社も対策を進めているところである。改善された製品は近いうちに発表されると言われている。
そして同バイクにはもう1つ特徴的な構造を持つパーツがある。それがハンドルである。なんとAeroadのハンドルはハンドル幅が可変式なのだ。次の動画を見てほしい
このすごいハンドルについてキャニオン公式では次のようにアピールされている。
Canyonの独創的なケーブル内装ステム一体型コクピットは、すべてのケーブルを内装するだけで無く、シームレスにハンドル幅とハンドル高さも調整可能。ハンドルのブラケット部を畳むことにより、輪行にも容易に対応することができます。
この特徴的なAeroadのハンドルを知っている人は、「あのハンドルが原因ちゃうか?」と思った人もいるのではないか。
本当の原因はSTIの締め付けトルクか?専用品のクランプか?
情報源:YEP, MATHIEU VAN DER POEL’S HANDLEBAR BROKE, BUT IT’S NOT WHAT YOU THINK
ただ、もう一度ゴール後の画像を見てみよう。
Today at the #gpsamyn in the final, I saw a @mathieuvdpoel take the turn with his hands on top of the handlebars. In my head “it will crash, impossible to turn” but no … normal for Mathieu. 😐#respect pic.twitter.com/96qVC8HnoF
— Florian Senechal-Staelens (@flosenech) March 2, 2021
こうやってみるとそのハンドルの特殊な構造を有する部分(上ハン部分)そのものは崩壊しておらず、普通の状態である。そしてSTIもそれ自体はきちんと原形をとどめており、問題はないように思われる。ぶっ壊れたのはSTIとハンドルの接合箇所のようだ。
すなわち、Shimano Dura-Ace Di2のSTIとハンドルをつなぐクランプ部分が崩壊して、STIがハンドルのその部分ごと脱落しまっているように見える。
この点Shimanoの公式ガイドによれば、Dura-Ace Di2のSTIを取り付けるためのクランプのバンドはチタニウム製のものを使い、レバーの締め付けトルクは6-8 Nmという指示がなされている。
もちろん各チームのメカニックはこれらを守っているはずだが、最初に組み付けてから石畳のレースが続いて、クランプの締め付けが緩んできていたのかもしれない。
あるいは逆に規定トルク以上に締め付けていて、クランプ部分がレース中にぶっ壊れたか。またはShimanoが指定していたクランプバンドとは異なる材質・種類のバンドを使っていたか?
この記事のコメントで次のようなものを頂戴した。
いつも楽しく拝見してます。canyonの可変ハンドルはSTIレバーのクランプバンドがシマノではなく専用品なのでそれが原因かもしれません。
もしそうならば、キャニオン社の方針が、Shimanoの指示と合わない状況になるので、キャニオンの専用品を使っている場合はその使用を中止したほうがいいのかもしれない。でも逆にShimanoが指示するクランプを使うとそれはそれで不具合がなんか出てくるのかもしれない。
これ、キャニオンはどうするのだろう。ちょっとしたリコールの可能性も?
いつも楽しく拝見してます。canyonの可変ハンドルはSTIレバーのクランプバンドがシマノではなく専用品なのでそれが原因かもしれません。
情報あざっす!
なるほど、そうだったのブヒね。
そうだとすると、Canyonのあのハンドルでその専用品を使ってるバイクは全て問題になりそうブヒね・・・
ちょっとしたリコール問題っぽい?