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昨夜のブエルタ第9ステージは、その感想記事「こんな勝ち方ある?2021ブエルタ第9ステージの結果と感想」で書いたように、とんでもない独走勝利が生まれた。
関連記事:こんな勝ち方ある?2021ブエルタ第9ステージの結果と感想
(第9ステージのハイライト動画は一番下に)
今大会初の超級山岳がゴール前に登場し、その山頂にフィニッシュする本格山岳ステージだったわけだが、まだ第1週目とはいえ総合争いで劣勢に立たされているイネオス(INEOS Grenadiers)が総攻撃をしかけてくるであろうことは容易に予想できていた。
そして実際、その超級山岳でイネオスが集団の速度をアップし集団を牽引。さらにはリチャル・カラパス(Richard Carapaz)、そしてアダム・イエーツ(Adam Yates)の連続攻撃もあったわけだが、そのどれも成功しないまま、結局エガン・ベルナル(Egan Bernal)も含め3人全員が、プリモシュ・ログリッチ(Primož Roglič)とエンリク・マス(Enric Mas)からタイムを失うという惨敗に終わった。
そんなイネオスの動きについて、レース後にJumbo-Vismaのスーパーアシストであるセプ・クス(Sepp Kuss)が感想を述べている。
情報源:Sepp Kuss on Ineos Grenadiers: ‘They had to try something’
“They had to try something for sure,”
訳「イネオスはきっとなんかやろうとしてたね」
クスはベルナルの後輪につけながらそう感じとっていたようだ。そして実際にそうなったわけだが、それでもログリッチとともに人数を揃えていたJumbo-Vismaは全く慌てる必要はなかったと述べる。ただ自分たちのペースで自分たちの仕事をすればいいだけ。クスはそうわかっていた。
続けて今大会のイネオスのトリプルエース体制についてはこう述べる。
“If one’s feeling really good and the other’s not so much, that can sometimes clash a little bit.
訳「もし1人のエースがガチで絶好調で、その他のエースが不調だったら、(加速するべきなのかペースを守るべきなのかとかで)利害が衝突することもあるわけ」
この点はチームのレース前ミーティングではっきりと「落ちるヤツに構う必要はない。調子がいい人間が独自の判断でアタックすればいい。そしてアシストはその調子のいい選手を守れ」とでも決めておけばいいのだろうが、イネオスがそこまで割り切っているのかはわからない。
ただそのようなイネオスの作戦がどうこうはおいておくとしても、単純に選手個人の力でイエーツ、カラパス、ベルナルの3人が現時点ではログリッチと勝負できるレベルではないという事実が重要だろう。
山岳トレインは大事だが、トレインはあくまで発射台。発射される主砲であるエースに爆発力がないようだと今回のようにイネオスの作戦失敗となってしまう。
結局のところセプ・クスは「ベルナルはめっちゃ強いし、イネオスのトレインも1日中ガチってたけど、結局最後は力尽きて止まってしまってたからね。Jumbo-Vismaとしては集団をコントロースしなくてよくて助かった。イネオスのおかげで集団による大逃げも心配しなくて良かったしね。ただマイペースで走ればよかっただけ。イネオスさまさまやね」
とイネオスの動きに感謝するような(?)趣旨のコメントを残している。
第9ステージのハイライト動画はこちら。
今のところ複数エース体制がうまくいってるのは、モビ☆スタだけ(!!)ですね。
イネオスはユンボの集団コントロールに対してなんか焦りを見せてましたね。その結果ユンボもモビ☆スタもアシストの温存ができちゃいました。
モビ☆スタ・・・今回はいけるのか?!
それはさておき、イネオスは戦略の練り直しが必要ですね。
ここまでの調子や今シーズンの出場レースの道理で言えばアダムがエースということになりますが、ベルナルのダブルツールを諦められるかどうか、難しいですね。
ほんと今大会のモビ☆スタは一体どうなっているのか・・・
バルベルデのリタイアがさらにチームの結束を固くするかもしれない。
そう考えると、ログリッチを唯一ひきずり下ろせるチームプレイをできるのはモビ☆スタかもしれないという、これまででは考えられないことが起こる可能性も?
現状イネオスは誰をエースにしても勝てるビジョンが見えないのが問題ブヒね。
ベルナルが本調子なら確実にベルナルだと思うけど、今のベルナルではやはりイエーツに頼らざるを得ないブヒね。
ツールの時もそうだったけど、イネオスの戦術はどうにもチグハグですよね。
なぜそこで引く!?という場面がちょいちょい見られる。
それでライバルチームのアシストを粉砕するならいいんだけど、その頑張りが裏目に出て自分たちが粉砕…という何とも残念なことを繰り返してる印象です。
一体いつのころからイネオスの戦略が通用しなくなったのか・・・
やはり各チームがイネオス(チームSky)のパワーメーター走法や補給管理の仕方、そして山岳チームの増強といったことを真似して進歩しているのかと。
いくら山岳トレインが強くても1つ抜けた力をもつエースがいないとどうしようもないブヒね。
ひょっとしたらアダム、ベルナルたちには今の戦略は性格的に肉体的に合わないのかも?実はもっと自由に走らせたほうが結果がよくなるかも?