もうめちゃくちゃ!泥地獄と化した2021パリ~ルーベの結果と感想
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約20年ぶりに雨の地獄となった2021パリ~ルーベ。直近で最後の雨は2001年大会。今年は258kmのコースに30個の石畳セクションが詰め込まれた。
そんな雨の地獄の結果と感想を。
目次
20年ぶりの雨!泥地獄のパリ~ルーベ!
逃げができたのはスタートから50kmを走ったあたり。20名以上の大きな逃げができた。しかもけっこうな実力者揃いだ。そのメンツは次の31名。
#ParisRoubaix – 27 rider group up the road. With so many teams present theres a good chance someone of this group will make it to the finish.
— La Flamme Rouge (@laflammerouge16) October 3, 2021
Breakaway list via @ProCyclingStats live. #LFRLive pic.twitter.com/KDYAZF7WpQ
特に複数名をのせたチームのうち、Lotto SoudalとJumbo-Vismaが最大の3名を逃げにのせたことに注目したい。この積極さは、終盤にDeceuninck-QuickStepに好き放題やらせないための布石か?
あるいは雨ということでとにかく前へ前へという作戦なのかもしれない。
そしてINEOS Grenadiersも同じく3名をのせている。エースは今年の世界選手権ロードレースで銀メダルとなったディラン・ファン・バールレ?彼の好調ぶりもふまえて積極的な作戦を構築してきた?これまであまり存在感のなかった石畳クラシックとは異なる作戦を見せられるか?
石畳区間手前で集団落車発生…😖
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】パリ〜ルーベ10/3🪨 (@jspocycle) October 3, 2021
Cycle*2021 パリ〜ルーベ🪨
【コンピエーニュ 〜 ルーベ】257.7km
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/vtF32p80eq#ParisRoubaix #jspocycle pic.twitter.com/JvCwyQwFkl
そして最初の石畳セクションが登場!
(‘A`)うあああああああ!泥と泥水だらけ!!
そしてこの後もトラブルだらけ。落車、スリップ、メカトラのオンパレード。これ無傷で走りきれる選手はいるのかと不安になるレベル。
ピーター・サガンも犠牲になる。
舗装区間でペーター・サガン(BOH)が…💦
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】パリ〜ルーベ10/3🪨 (@jspocycle) October 3, 2021
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そしてデゲンコルプも落車。
引き続きとうもろこし畑
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】パリ〜ルーベ10/3🪨 (@jspocycle) October 3, 2021
ジョン・デゲンコルブ(LTS)
カオスに次ぐカオス
Cycle*2021 パリ〜ルーベ🪨
【コンピエーニュ 〜 ルーベ】257.7km
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★5つ!アランベール(アーレンベルグ)!
ガタガタガタガタ…
— J SPORTSサイクルロードレース【公式】パリ〜ルーベ10/3🪨 (@jspocycle) October 3, 2021
Cycle*2021 パリ〜ルーベ🪨
【コンピエーニュ 〜 ルーベ】257.7km
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Rowe e Pedersen ao chão #parisroubaix #ciclismonaespn pic.twitter.com/kBb0JnmtEK
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) October 3, 2021
中盤の名物アランベールでもトラブル続出。優勝候補の1人ワウト・ファン・アールトも前の選手に巻き込まれ落車寸前。
だがまるで予知していたかのように全く慌てることもなくそれを回避。すごい・・・
普通の晴れの日のパリ~ルーベならばアランベールは大集団でつっこむことが多いのだが、今日は序盤からトラブル続きのせいでいわゆるメイン集団が崩壊。断片的なグループがいくつかできるという展開。
ただファン・アールトとマチューたちは同じ集団で進行。
また独走勝利か!?残り70kmでマチューがアタック!
残り70kmほどとなったセクションの直角カーブで、チームメイトを追い越しいきなりマチューが加速!
今日は全てのカーブで誰もが慎重になるのだが、それを逆に利用し攻撃をしかけてきた。
この後マチューは追いすがるDeceuninck-QuickStepの二人、スティバールとランパールトを爆走で突き放し先行するグループと合体。
最大のライバルのファン・アールトはこのマチューの動きに反応せず!反応できなかったのか、しなかったのか・・・
この時点で逃げは、この5人。注目したいのはマチューのチームメイトがこの逃げにいることだ。それはアルペシン・フェニックスのスプリンター、ヤスパー・フィリップセン。
おそらく後方からマチューが追いかけてくるので、フィリップセンはこの逃げグループを牽引しないで体力を温存するはず。そしてマチューがきたときにアシストとして働き、最後の勝負どころでマチューを発射するのか?
このあとマチューは、今年大活躍のソンニ・コルブレッリ(脚質コルブレッリ)らと合流し、このようなグループとなる。ひょっとしたらマチューの最大のライバルは今日コルブレッリになるかも?
この局面でまだチームイスラエルが2名いるのがなんか意外で不思議な感じ。
独走ジャンニ・モスコン vs 追走マチューグループ
上の逃げ集団が少し人数を減らし、そこからゴールまで残り53kmでINEOS Grenadiersのジャンニ・モスコンがアタック!
このあとしばらくして残り36kmでマチューが追走グループからアタックするが、突き放したはずのコルブレッリらがまた後方から追いついてくる。
ここからモスコンとマチューらの追走集団との競争となる。その差は1分15秒ほどの差だが・・・
この大事なところでモスコンの後輪がパンク。だがすぐ後ろにはチームカーがいたのでバイク交換は迅速に完了。10秒ほどで交換を終えて再スタート。だがそのせいでマチューらとの差が1分差を切ってしまう。
うあああああああああああああああああ!!
Após furo e troca de bike, Moscon caiu.
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) October 3, 2021
Grupo de Van der Poel está prestes a capturar o italiano.#Ciclismonaespn #parisroubaix pic.twitter.com/JYB9cMbd1H
後輪のスリップでモスコンが落車!
綺麗に滑って怪我はなさそうだが、これのせいでマチュー集団がすぐ後ろに迫ってしまう。その差15秒ほど。
ワウト・ファン・アールトの第3グループは少しずつタイム差をつめつつあるが、まだマチューらを射程圏内にとらえているとは感じられない。このままでファン・アールトは大丈夫なのか?
スペアバイクが今日のコンディションに明らかにあっていないモスコン。後輪が滑りまくる。それも災いしたか、最後の★5つの石畳セクションのカルフール・ド・ラルブルでついにマチューらに追い抜かされてしまう。
それにしてもロット・ソウダルの若者フロリアン・フェルメールスが強い。表情をほとんど変えることなくマチューやコルブレッリの加速についていく。ロットはとんでもない若者を見つけてきたものだ。
しばらくしてもファン・アールトのグループはまだマチューらに追いつくことができず、ゴールまで残り5kmとなってもまだ1分の差がついていた。
決着はヴェロドーム!
フェルメールス、コルブレッリ、そしてマチューの3人は結局ファン・アールトらに追いつかれることもなく、3人固まって最後の舞台ヴェロドームに到着。
そして最後は・・・この動画でどうぞ。
A vitória de @sonnycolbrelli na #parisroubaix#Ciclismonaespn pic.twitter.com/1qm6Ur0qQ9
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) October 3, 2021
「脚質意味不明さん」(ブタ呼称)ことコルブレッリが今回もまた!またも!またしても!とんでもない勝利を獲得!!この男一体なんなんだ・・・
そして終始パリ~ルーベの主導権を握っていたマチュー・ファン・デル・プールは3位!そんなマチューをスプリントで負かしたフェルメールスが2位!
ひょっとしたら今後マチューにとっての疫病神はファン・アールトではなくコルブレッリになるかもしれない。
このめちゃくちゃな喜びよう!
なにせパリ~ルーベ初出場で初優勝。
直接な勝因はマチューにずっとついていったこと。だが今年のコルブレッリにはそれ以上の何かがあると思わざるを得ない。それが何かはわからないが、いわゆる「勝ちグセ」というのはそういうものなのだろう。
2年ぶりのパリ~ルーベで、20年ぶりの雨のパリ~ルーベ。とにかくめちゃくちゃだった。だが視聴者としてはやはりめちゃくちゃおもしろかった。
間違いなく今回のパリ~ルーベは長い歴史の中でも語り継がれるレースの1つとなるだろう。まさに北の地獄という異名にふさわしい1日だった。
なお、10月9日は今年最後のモニュメント、イル・ロンバルディアが待っている。
昨夜の2021パリ~ルーベのハイライト動画
cyclowiredの記事によると、コルブレッリはメンタルコーチのサポートで勝てるようになったみたいなことを書いていますね。
そういえば2019年にローハン・デニスがITT世界王者になったときもメンタルトレーニングをしていたということなので、これからはメンタルで勝つ時代かもしれませんね!
トレーニング方法の科学的進化で肉体的にはどの選手も同じようなレベルになってきつつあるなかで、やはり最後は気持ちということブヒね。
特に今回のような過酷なレースになったときほどそのメンタルの好調さは試されるブヒね。
ひょっとしたら瞑想とかも取り入れることが増えるのかも?