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ロードレースとロードバイク

マチュー・ファン・デル・プールがリタイア。改めて思う新城幸也の凄さ。2022ツール・ド・フランス第11ステージ

マチュー・ファン・デル・プールが今年のツール・ド・フランスをリタイア

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オランダの怪物、マチュー・ファン・デル・プール(Mathieu van der Poel)がツール・ド・フランス2022を昨日の第11ステージでリタイアした。

この日のマチューはスタートしてすぐの逃げに参戦。いっときは最大のライバル、ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)とともに逃げていた場面もあった。

その後は上のようにその二人に多くの選手が加わり逃げ集団が大きくなった。

しかし、その日の前半の2級山岳ラセ・ド・モンヴェルニエ(Lacets de Montvernier)でその逃げグループから脱落。そしてそれよりも難易度の高い1級山岳テレグラフ(Télégraphe)でバイクを降りてツールをリタイアした。

昨年の鮮烈すぎるツール・ド・フランスデビューから今年で2回目のツール出場だったが、今年は初日の個人TTこそ5位となったが、それ以降は目立たないままだった。

昨年はおそらくグランツールという特殊なレースの走り方を何もわからないままが怖いものなしでむしゃらに、しかも東京五輪のためリタイアすることが前提で走っていたため問題なかったのかもしれないが、今年は様々な面で昨年と異なっていたのだろう。今年は3週間を走り切ることが目的だったのだがそれを完遂することもできないまま終わってしまった。

身体能力としては最強レベルのはずだが、やはりグランツールは特別かつ特殊。なにせ昨日はあの絶対王者タデイ・ポガチャルですら初めて遅れた日。しかもポガチャル本人ですら何が原因でクラックしたのかわからないという状態だった。

ならばポガチャルよりもグランツールの経験が不足しているマチューにとっては、なおさらグランツールに潜む魔物がその心身を蝕んでいたのかもしれない。グランツールに向けて準備や調整の仕方、そして3週間を生き延びる方法などまだまだマチューは経験不足だったのかもしれない。このへんは所属チームの調整方法やトレーニング方法にも改善の余地があるのかもしれない。

そういうグランツール用トレーニングという点では、アルペシン・フェニックスよりも、やはり総合表彰台を狙うイネオス、UAE、ユンボなどのチームのほうが経験値も知恵も多く持っていることだろう。

とにかくマチューにとっては残念な2度目のツールとなってしまった。

化け物マチューですらこうなのに、何度もフツーにいくつものグランツールを走りきっている新城幸也の凄さがどれほどか再認識させられる。

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