シマノが業績予想を下方修正。「急速なインフレ高進など景気後退懸念により、完成車の販売は減速感」。2023年12月期 第1四半期決算短信
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シマノが2023年12月期の第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)を発表した。次のPDFを見てほしい。
シマノ:2023年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
この画像のように、連結での売上高は前年同期と比べ12.5%減、営業利益は26.4%減、経常利益は27.4%減となっている。またシマノは、連結での経常利益についてこれまでの予想から下方修正し、約19%ほど減る予想へと変更。これらを受けて株価は下がった。
自転車事業を取り巻く環境については、
新型コロナウイルス感染拡大前の日常生活への回復が進んだなか、自転車人気の過熱感は一服したものの、長期的なトレンドとして自転車への関心は継続しました。一方で、急速なインフレ高進など景気後退懸念により、完成車の販売は減速感が漂い、需給調整は進んでいるものの市場在庫は総じて高い水準で推移しました。
海外市場において、欧州市場では、引き続き自転車に対する関心は高く、完成車の店頭販売はE-BIKEを中心に底堅く推移しました。市場在庫は一部の高級モデルで品薄感があったものの全般的に高い水準で推移しました。
北米市場では、販売は弱含みで推移し、市場在庫は高い水準で推移しました。
アジア・中南米市場では、自転車への関心は底堅いものの、通貨安・インフレ高進を受けた消費者マインドの冷え込みにより販売はやや低調に推移しました。一方、中国市場では、アウトドアとしてのスポーツサイクリング機運の高まりからロードバイクを中心に販売は好調に推移しました。
日本市場においては、円安による完成車価格の高騰などもあり、販売の勢いは鈍り、市場在庫はやや高めに推移しました。
と説明されている。
少し前に海外通販大手のシグマスポーツの言葉として、「ヨーロッパではハイエンドモデルのロードバイクの人気が底堅く、品薄が続いている」というのを紹介したが、シマノのこの説明でもヨーロッパでは高級モデルの一部に品薄感があったと書かれている。一方で北米ではそういった状況とは異なり、需要は弱含み。
この2つの地域の違いはどこから生まれるのだろうか。自転車文化、環境への意識・取り組み、車中心、国土の規模と特徴・・・といったものだろうか。