デカトロンAG2Rが、ヴァランタン・パレパントルとスーダル・クイックステップとの契約確定との情報を否定
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今年の2024ジロ・デ・イタリアで一躍注目度を上げた選手の一人といえば、デカトロンAG2Rのフランス人クライマーのヴァランタン・パレパントル(Valentin Paret-Peintre,)だ。
兄のオレリアン・パレパントル(Aurélien Paret-Peintre)とともに兄弟そろって同じチーム。このブログではヴァランタンを弟パントル、オレリアンを兄パントルと表記することもある。
その弟パントルは2021年までAG2Rのクラブチームで走っていて、2022年から今のチームでプロデビュー。そして上述のように今年のジロ第10ステージで優勝。これがプロ初勝利で、しかもグランツール初勝利。その第10ステージのレビュー記事がこちら。
→ロマン・バルデが台風の目に?2024ジロ・デ・イタリア第10ステージのレビュー、結果、ハイライト動画
さてその弟パントルだが実は契約は今年までということもあり、このジロでの活躍を受けてスーダル・クイックステップと契約をしたという情報がメディアを賑わせていた。
しかし今回デカトロンAG2Rはその情報を否定した。
デカトロンAG2R側が言うには、彼とスーダル・クイックステップとの契約が「完了した」というのは間違いで、まだデカトロンAG2R側も彼と残留交渉中とのこと。そしてその話し合いはいい感じに進んでいるとのこと。
ただスーダル・クイックステップが弟パントルと交渉をしているということそれ自体は否定しておらず、それもプロ選手なら仕事のうちという考えだ。
今年のジロではチームのエースはベン・オコナーだったが、スーダル・クイックステップに行く場合はおそらくレムコ・エヴェネプールの山岳アシストとしての役割を果たすことになるだろう。ただそうなると今のチームよりもグランツールでの自由度は少なくなる可能性が高い。そのへんを弟パントルがどのように判断するのかが移籍交渉の1つのポイントになるのではないか。
チーム予算的にはスーダル・クイックステップよりもデカトロンAG2Rのほうが大きそうで、マネーでの殴りあいとなれば後者に有利か?
そして、この弟パントルとスーダル・クイックステップの交渉に間接的に影響を与えそうなのが、同チームと今年限りで契約が切れるジュリアン・アラフィリップとの交渉だ。
ジロ前まではアラフィリップも結果出せなければ移籍やむなしという流れだったが、ジロでの活躍で一気にその流れが変わった。アラフィリップ側にルフェーブルとの交渉で有利な材料が出来た。もしアラフィリップがチームとの契約延長となれば、アラフィリップ分の予算を確保しなくてはいけない。そうなると弟パントルに出せる金額も減るためデカトロンAG2Rに有利となるだろうか。