観客が選手と接触！ワウトの総合首位！2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージのレビュー、結果、ハイライト動画

昨夜の2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージは前半から中盤は穏やかなレース模様だったが、終盤は危険なシーンと、ゴール直前で登ってからのスプリントという刺激的な内容となった。

第2ステージのコース

感想・ハイライト

今日の逃げ

今日はたった2名の逃げ。コース的に逃げ切りが難しいとみんな考えているのか、みんな無駄に動くことはせず今後のために体力セーブという出だしだろうか。

ヴィスマにダメージ：落車後にファン・バールレがリタイア

チーム・ヴィズマ・リースアバイクの平坦区間でのキーマン、ディラン・ファン・バールレが前半で落車。その後は普通にバイクにまたがりレースに復帰するが、残り60kmあたから始まる小さな登り区間で次の画像のように力なく遅れていく。

そしてその後しばらくしてファン・バールレのレースからのリタイアが伝えられた。大会2日目にしてヴィスマはアシストを一人失うこととなった。

中間スプリント！

逃げの2名のでの争いは今大会最年長の40歳ルイス・アンヘル・マテが先頭。そのすぐ後にプロトンの中で、カーデン・グローブスがワウトに対して先着。

スプリンターに残酷すぎる今大会のため、スプリンターのグローブスはどこまでポイント賞争いを続けられるかわからない。そこで大会序盤でなんとかポイント賞ジャージを獲得しようという狙いだろうか。

一方でワウトはたった3秒差で総合3位。今年のブエルタでは中間スプリントでもその1位～3位通過までは6秒、4秒、2秒というボーナスタイムが与えられるため、そのボーナスタイムをも取りに来たのかもしれないが、残念ながらワウトは4位通過だったためボーナスタイムは得られなかった。

ポルトガルの客と選手が衝突！

逃げもなくなりプロトンは一丸となってこの日最後の登りとなる4級山岳に突入。

そしてつめかけたポルトガルの客がヒートアップ。警備員もいない状態で選手に近すぎる距離。海外のロードレースでは昔からおなじみといえばおなじみだが･･･

なんと総合2位のマティアス・ヴァチェク（Lidl-Trek）が観客と接触し落車してしまう。怪我はなさそうだが、プロトンから離れてしまう。急いで彼はプロトンに復帰しようとするが、チームカーを利用する動きを審判から厳しくチェック始末。

しかし少し時間がかかったもののヴァチェクは無事にプロトンに再合流に成功する。

残り1kmで落車！そしてワウトvsグローブス！

プロトンはまとまったままゴール前1kmへ。そこから少し登ってからゴールスプリントへ向かう。しかし残り1kmのカーブで高速で走る集団で落車が発生する。

イネオスのジョナタン・ナルバエスと、おそらくチームDSMの選手との間にチームEFの選手が挟まれた感じとなる。

しかし挟まれた選手ではなく、ナルバエスがバランスを崩して最初に落車。DSMとEFの選手は無傷で危機から脱出することに成功する。一方でその斜め後方でナルバエスのチームメイトのイネオスの選手が、その落車を避けきれず路肩に流れてしまい、路肩の段差でバランスを崩し落車。

ナルバエスの落車の影響を受けたのはイネオスのジョシュア・ターリングだった。そしてそれだけにとどまらずチームDSMのエースのマックス・プールも落車したようだ。幸いにも救済措置区間のため総合タイム的には問題ないが肉体のダメージが心配だ。特に高速で落車したナルバエスの具合がどうなのか。

その落車シーンからゴールスプリントの結末での動画をどうぞ。

最後はワウト・ファン・アールト、カーデン・グローブス、コービン・ストロングの争いとなったが、ブローブスが1位、ファン・アールトが2位、コービンが3位。

上述の中間スプリントではボーナスタイムを稼げなかったファン・アールトだが、ゴールスプリントではボーナスタイムを6秒獲得することに成功し、見事にリーダージャージのマイヨ・ロホをUAEのブランドン・マクナルティから奪取することに成功した。これでマイヨ・ファン・アールトの誕生である。

はたしてファン・アールトとヴィスマはいつまでマイヨ・ロホをキープするつもりなのか、あえて他のチームに譲与することも視野に入れているのか。

レース全体のハイライト動画

結果

ステージトップ10

1	Kaden Groves	Alpecin – Deceuninck	1位との差
2	Wout van Aert	Team Visma | Lease a Bike	,,
3	Corbin Strong	Israel – Premier Tech	,,
4	Pau Miquel	Equipo Kern Pharma	,,
5	Lennert van Eetvelt	Lotto Dstny	,,
6	Pavel Bittner	Team dsm-firmenich PostNL	,,
7	Jon Aberasturi	Euskaltel – Euskadi	,,
8	Aleksandr Vlasov	Red Bull – BORA – hansgrohe	,,
9	Smith rivera Brandon	INEOS Grenadiers	,,
10	Filippo Baroncini	UAE Team Emirates	,,

総合トップ10

1	Wout van Aert	Team Visma | Lease a Bike	1位との差
2	Brandon Mcnulty	UAE Team Emirates	0:03
3	Mathias Vacek	Lidl – Trek	0:05
4	Stefan Küng	Groupama – FDJ	0:09
5	Edoardo Affini	Team Visma | Lease a Bike	0:11
6	Primož Roglič	Red Bull – BORA – hansgrohe	0:20
7	Bruno Armirail	Decathlon AG2R La Mondiale Team	0:21
8	João Almeida	UAE Team Emirates	0:22
9	Nelson Oliveira	Movistar Team	0:23
10	Florian Lipowitz	Red Bull – BORA – hansgrohe	0:24

各賞1位

総合1位	Wout van Aert（Team Visma | Lease a Bike）
ポイント賞1位	Kaden Groves（Alpecin-Deceuninck）
山岳賞1位	Stefan Küng（GroupamaｰFDJ）
新人賞1位	Mathias Vacek（Lidl-Trek）