レビュー
Rapha



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今年限りで契約が切れるオラフ・コーイが移籍する可能性について。
現在チーム・ヴィズマ・リースアバイクで走る23歳の若きオランダ人スプリンターのオラフ・コーイ。彼の契約は今年いっぱいで、その契約交渉がヴィズマとの間で現座進行中だ。
同チームのスポーツディレクターの一人で契約交渉の責任者でもあるGrischa Niermannは、オラフ・コーイの今後について、
That can go both ways(※実際はオランダ語?)
訳「現時点では移籍も残留も両方あり得る」
このように語る。
情報源:Negotiations between Visma and Olav Kooij are getting more detailed: “It can go both ways”
オラフ・コーイは2021年にチーム・ヴィズマ・リースアバイク(当時はユンボ・ヴィズマ)でプロデビュー。それまでは同チームの育成チームで走っていた。それからずっと同じチームで走ってきたわけだが、今後も残留するのかは現時点で不明。上コメントの通り移籍もあり得る。
もちろんチームとしては残留を求めているが、コーイ本人のこれからのキャリアについての希望もある。それは、つまり世界最高の舞台であるツール・ド・フランスでエーススプリンターとして走って勝ちたいというものだ。コーイ本人がそのような希望を抱いていることをチーム側も認めている。
それはチームの絶対的優先事項であるヨナス・ヴィンゲゴーでのツール・ド・フランス総合優勝という目的とは部分的に矛盾するものであり、現時点でコーイの希望とチーム方針との間で表立った衝突は現実化していないとしても、やはり人間である以上は潜在的・心理的な不満は蓄積されていく。ましてや世界のトッププロ選手がもつプライドや貪欲さは一般人のそれとはレベルが異なるだろう。
そうした彼の希望も考慮し、チームとしてはコーイとの契約交渉は時間をかけてじっくりと進める方針だ。
そんなコーイとの交渉に少し影響を与えるかもしれない要因がある。それがコーイと同じ若きスプリンターで英国の19歳マシュー・ブレナンだ。知ってのとおり今開催中のボルタ・ア・カタルーニャ第1ステージでワールドツアー初勝利を飾り、一躍注目選手となった一人だ。
ヴィズマが言うには、年間に10勝できる選手が5、6人いることが理想であり、それには勝利を量産できるスプリンターが2名いるほうが都合がいいとのこと。
そのためコーイとブレナンの2枚看板を揃えることがチームにとって良いことだが、コーイとしてブレナンとの間で出場レースを分け合う(争う)ことになる。コーイが出場したいと希望したレースにブレナンが選ばれるかもしれない。そのような可能性をコーイがどう判断するか。それが今の契約交渉になんらかの影響を与えることが考えられる。