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Rapha






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StravaがGarminを特許侵害で訴える。業界が要注目の法律闘争となるか?
ロードバイク乗りが大好きなスポーツ系SNSのStravaが、これまたロードバイク乗りの大好きなGarminを相手に、特許権侵害を理由としてアメリカのコロラド州地方裁判所に提訴した。
そのStravaの訴状によると、同社保有の2種類の重要な特許がGarmin によって侵害されているとのこと。これまで両社は相互に補完しあい相乗効果がある(ありそう)ような関係にあったものの、この訴訟によってその関係性に綻びが生じる可能性がある。
情報源:Strava Sues Garmin Over Patent Infringement
目次
StravaがGarminによって侵害されている重要な2つの特許とは次のものだ。
これは他のユーザーがどのルートをどれくらい頻繁に走っているかを可視化する機能だ。
これは簡単に言えば、Strava が様々な区間(“セグメント”) を設定し、その区間ごとのユーザーの走行データを記録し、他のユーザーの走行データと照らし合わせてそのセグメントでの順位やタイムを出すというもので、Stravaの核心をなす機能の1つといっても良いものだ。
Strava側の訴状では、以下のような要求がなされている。
この訴訟が注目される背景には、Strava と Garmin の関係、さらに競合他社製品・サービスとの機能重複という点がある。
上述のようにこれまでStravaとGarminの関係には、ここ10年ほどお互いに相互補完・相乗効果という効果があったように思われる。実際にロードバイク乗りの多くがGarminのサイコンを使い、ログを記録、そしてそれをStrava上にアップロードしてデータを可視化し、かつ他のユーザーとつながるという楽しみ方をしているだろう。
だがGarminのGPSデバイスそのものがStravaと重複するような機能を有するようになったため、両者のサービスには衝突が生じる得る状態になっていた。GPSデバイス、特にGarmin Edgeという事実上のデファクト・スタンダード的なアイテムを持たないStravaには脅威である。
今回の訴訟はまさにStravaのそうした危機感の現れといえるのではないか。
またGarmin以外の企業の製品・サービスでも争点となっているヒートマップ機能やセグメント機能を有するものがあり、今回の訴訟はそうしたGarmin以外の企業に対してもなんらかの影響を及ぼす可能性がある。
もし今回の訴訟が和解で終わるにせよ、実質的にStravaの完全勝利となればGarmin以外の企業に及ぼす影響も大きなものとなるのではないか。
情報源:Strava and Suunto each sue Garmin over patent infringement claims
この情報源記事によれば、🐷が愛用するスポーツウォッチのSuunto社も、Stravaとは別に、その特許侵害を理由としてGarminを訴えたようだ
Suuntoはスポーツウォッチ業界でまさにGarminと真正面から競合する企業なので、こちらの構図のほうがわかりやすい。