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なぜインドアトレーニング専用ウェアが必要なのか?効果はあるのか?

インドアトレーニング用のウェアの必要性とその効果は?

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最近は世界中で、Tacx NeoシリーズやWahoo KickrなどのスマートトレーナーにZwiftなどのアプリを加えたインドアトレーニングが大流行。それらのマシンの売上も爆上げ。

この点は過去記事「今、WahooやTacxなどスマ―トトレーナーの販売が伸びている?ウェア類は激しい落ち込み?」や「英国でアレの売上が10倍!?」を読んでほしい。

そんな世界的なトレンドの中、アパレル各社がインドアトレーニングに特化した専用のウェアを開発・販売している。

たとえば、Raphaの「インドア トレーニング」シリーズLecolも「Le ColとWahooがコラボ。インドアトレーニング専用ウェアが登場」といった感じ。

さらにはWiggleでおなじみdhbも7500円と廉価な「dhb Aeron ターボショーツ」といったものを販売している。

それでは、本当にそのようなインドアトレーニング専用ウェアが必要なのか?



(1) インドアトレーニングと外でのライドとの違いとは?



まずそもそもインドアトレーニングと屋外でのライドとの条件・環境での違いは何か?たとえば、次のようなことが挙げられる。

  • 発汗量の違い
  • 風があるかないか(汗が乾く速さ・量の違い)
  • サドルと密着している時間とその態様
  • ライドポジションが異なる可能性



発汗量についてはやはり風の有無が大きい。ローラー台などをやっている人ならよくわかるだろうが、まさに「滝のような汗」がしたたる。特にインターバルトレーニングなどを行えば、足元には汗の琵琶湖ができあがる。摩周湖?だからこそ、ローラー台などを使うときはタオルが必須であり、たとえ冬でも扇風機(しかも大型の)を使う人もいる。

また、ローラー台も含めてスマートトレーナーなどのマシンに乗っていると、サドルを尻が同じ状態で長時間の間ずっと密着・固定されていることも多い。

これが外でのライドなら、地面からの衝撃で少しだけでもサドルと尻の位置関係がズレたり、すこし尻が浮いたりすることで、サドルとの「密着・固定」から解放される瞬間が多い。

また気軽にダンシングしてサドルから尻を浮かせることも容易。ところが固定ローラーはともかく3本ローラーではダンシングが怖くて苦手という初心者も多いと思う。また固定ローラーでも必死になりすぎて、ダンシングを積極的に取り入れるのを忘れがちということもある。

そうなると、外でのライドでは気づかなかった点、すなわち、サドルと尻との相性、そしてビブ(レーパン)との相性とかが気になることも多いはず。外では平気なのに、ローラー台などに1時間以上のると尻が痛いとか、どこかが擦れるとか、股間が痺れやすいとか。

以上のことを簡単にまとめると、「汗」と「サドルとの関係」。この2点である。この2点が外のライド以上に問題となる可能性がある。そこで、インドアトレーニング専用ウェアが必要という発想につながる。

今回は「汗」という点について、以下である実験データを紹介する。



(2) インドアトレーニング専用ウェアの効果はあるのか?



たしかに必要性が理解できる点もある。しかし、本当に普通のウェアとインドアトレーニング専用ウェアに違いはあるのか?

この点について、正確な(科学的な)比較実験ではないものの、海外メディアのCycling Weeklyが「dhb Aeron Turbo Women’s Shorts」という記事で、ちょっとした実験を行っていて、その結果が掲載されている。これを今回紹介しておく。

参考:Cycling Weekly, “dhb Aeron Turbo Women’s Shorts

このCycling Weeklyの記事では、dhbのインドアトレーニング向け女性用レーパン「dhb Aeron Turbo Women’s Shorts」と、普通の外でのライド用のレーパンで最高級ブランドAssosの「Assos UMA GT shorts」とを比較した実験を行っている。

実験内容は、各レーパンを履いてインドアトレーナーに乗ってもらい、それぞれ同じトレーニングメニューをこなし、もともとのレーパンの乾燥重量(身につける前の重量)と、トレーニング後の汗を吸ったレーパンの重量を比較した。

つまり、トレーニング前のレーパンの重量から、トレーニング後のレーパンはどれだけ重くなったのかを測定した。

これによってわかるであろうことは、両方のレーパンのどちらがより汗をためやすいか。乱暴に言うと、「どちらが暑くなりやすいか」かである。

もちろん上述のように暑くなりやすいインドアトレーニングでは涼しいほうが良い。つまり、トレーニング前後のレーパン重量の変化が少ないほうが良い。

では結果はどうなったか?以下の表を見てほしい。

dhb Aeron turbo shortsAssos UMA GT shorts
トレーニング前157gトレーニング前141g
トレーニング後163gトレーニング後158g
変化量6g変化量17g
Cycling Weekly, “dhb Aeron Turbo Women’s Shorts“ より 



dhb Aeron turbo shortsのほうが、トレーニング前後の重量変化が少ないことがわかった。これはつまり、インドアトレーニング向けのdhb Aeron turbo shortsのほうが汗の残りが少ないということを示す。

すなわち、インドアトレーニングに向けて作られたウェアにもある程度効果があるのではないか?と思われる。

ただ、今回のこの実験は上述のように正確な対照実験とは全く言えないものであって、あくまでほんの少しの参考データというだけにすぎないことに注意。

でもまぁ、インドアトレーニング専用ウェアを買うと、それはそれでやる気やモチベーションUPにつながって捗ることもあるかも?(Wiggle→dhb Aeron ターボショーツ

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