イルヌール・ザッカリンが予定より早い引退。ロシアのウクライナ侵攻とUCIによる制裁の影響
ロシア人選手のイルヌール・ザッカリンが予定よりも時期を早めて引退へ。
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ロシアチームのガスプロム(Gazprom-RusVelo)に所属していたロシア人クライマー、イルヌール・ザッカリン(Ilnur Zakarin )が正式に引退を表明した。本人にインスタを見てほしい。
現在32歳のザッカリンは、今年の早い段階ですでに今年限りでの引退を表明していたのだが、ロシアのウクライナ侵攻に伴うUCIからのロシアチームとロシア人選手への制裁を受けて、今回引退を早める決断を下した。
ザッカリンはこれまでグランツールで総合トップ10フィニッシュを複数回達成している。2017年にはジロで総合5位、ブエルタで総合3位、2018年ツール・ド・フランスで総合9位。さらに、2015年にはツール・ド・ロマンディで総合優勝。またグランツールでもステージ優勝の経験が複数回ある。
クライマーとしての実力はあったものの下りに弱く、そのせいで下りで差をつけられたり、落車したりでチャンスを逃すことが多かったように思える。
ロシア人ということもあって母国ロシアのドーピングスキャンダルに巻き込まれて五輪出場のチャンスがなくなったり、今年のガスプロムのようにUCIから制裁を受けたりと、母国の政治の影響をモロに受けてしまうという不幸もあった。さらには所属していたチーム(カチューシャ)が消滅する不幸もあり、いろいろと苦労した不幸な選手でもあった。