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UCIに従わなかった5チームが失格となった2025女子ツール・ド・ロマンディ。UCIによるGPSデバイス装着指示は何が問題だったのか?

5チームが失格となった2025女子ツール・ド・ロマンディ第1ステージ。一体何が問題だったのか?

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UCIによるGPSデバイス装着指示とは?

UCIは近年の重大な落車事故を受けて、選手の安全を確保するため選手の走行行態をGPSで追跡するべく、新たなGPSデバイスを選手に装着させてそのテストを実行している。そのテストの場の1つが今回の2025女子ツール・ド・ロマンディだった。

特にUCIによるそのGPS導入の強い動機となったのが、2024年9月の世界選手権女子ジュニアロードレースでの死亡事故だ。その事故を紹介した当時の記事がこちら。

関連記事:世界選で18歳の女子選手が死亡。2024世界選手権ジュニア女子ロードレースに出場のMuriel Furrer

そこではスイスのジュニア選手18歳のミュリエル・フラーが走行中に落車。しかし彼女がどこでどのように落車したのか主催者側も把握できず発見と救命活動が遅れた。そして彼女は死亡した。

当初の海外メディアのニュースでは彼女が発見されたのは落車したときから1時間も経った後、そして救急ヘリコプターの到着には2時間近くも経過していたとか。

このあたりの正確な事情と救命活動の遅れがどれだけ死という結果に影響を及ぼしたのかという点はわからない。しかし、この事故がUCIに大きなインパクトを与えたのは間違いないだろう。

5チームも失格となった理由は?

しかし昨日の2025女子ロマンディ初日の個人TTでは以下の6チームが、UCIのそのGPSデバイスを装着指示に従わなかったため失格とされた。その65チームとは、

  1. Team Visma | Lease a Bike
  2. EF Education-Oatly
  3. Canyon//SRAM zondacrypto
  4. Team Picnic PostNL
  5. Lidl-Trek

このうちEF Education-Oatlyのボス、ジョナサン・ヴォーターズが今回なぜ5チームが失格とされたのか次のように説明をしている。

彼が言うには、「GPS装着指示を拒絶したこと」が理由ではなく、「装着させる選手を指定しなかったこと」が失格の理由とのこと。

今回の問題の本質

上述のように追跡用GPSデバイスの目的は選手の生命の安全性の向上というものであり、当然その目的そのものは重要かつ正当なものである。そしてプロチーム側もその装着・使用自体に全面的反対というわけではない。

問題はUCIのその導入過程・導入の仕方にある。

ジョナサン・ヴォーターズが言うには、その新しいGPSデバイスの装着、運用、保管、管理などについて各プロチームが責任を負わなければならないというものらしい。チーム側としては余計な面倒を背負いこむわけだ。もし紛失したらその責任はひょっとしたら選手にもあるのかもしれない。

チーム側としては「UCIが主導して導入するんやから、UCIが全責任持てや。UCIの責任でUCIが装着すべき選手を指定せんかい」という主張だ。

そしてまた今回のテスト導入までの過程では、UCI側とプロチーム側の事前の折衝や話し合いが不足しているように思われる。昔からよく言われていることだが。

プロチーム側としては、UCIは彼ら(スポンサーなど他の利害関係者含む)ともっと協議し合意を得てから、あるいは、プロチーム側に十分な裁量を与えるような形で新しい制度を導入してほしいと思っているだろう。


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2 comentarii

  1. 出走取り消しになったチーム数が、本文では5チームではなく6チームとなってます。

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