実質的にIsrael–Premier Tech消滅。2026年から新チーム名でリブランディング

実質的には今年のブエルタ・ア・エスパーニャにおける激しい親パレスチナデモをきっかけにロードレース界（ひいてはスポーツ業界全体、さらに最近は音楽業界でも）では、政治とスポーツの関係性というものが大きくクロースアップされ、世界中で大きな議論となっている。

そんな問題の中心地とも言えるのがイスラエル国籍のProTeamであるIsrael–Premier Techであるが、本日、2026年からチームの名称を変更し、リブランディングするとの発表がなされた。次の投稿がそれだ。

同チームについては、そのバイクスポンサーである英国企業Factor、そしてタイトルスポンサーのカナダ企業Premier Techがどちらもイスラエルとの関係を断つようにチームに要求。現状のままでは新スポンサー獲得もおそらく困難であると推測されるため、チーム首脳陣には難しい決断が求められていた。

• バイクブランドFactor「イスラエルがチーム名と国旗を変えないなら契約をやめる」
• Premier Tech社もイスラエルをチーム名から外すよう要求。Factorに同調

そして今回の公式発表では、正式に現オーナー（創始者）であるイスラエル国籍とカナダ国籍を持つ大富豪シルヴァン・アダムスが今の地位から退任し、World Jewish Congress（WJC、世界ユダヤ人会議）のトップとしての活動に専念することが明らかにされた。

同時に声明では、

“With steadfast commitment to our riders, staff, and valued partners, the decision has been made to rename and rebrand the team, moving away from its current Israeli identity,” 

訳「確固としたつながりを選手、スタッフ、そしてスポンサーとの間で維持したまま、今回の決定によりリネームとリブランディングがなされ、現在のイスラエルとしてのアイデンティティを捨て去る」

このように発表され、実質的には新チームとして生まれ変わることになる。新チームの名称、新スポンサーの存在、その他選手の布陣などの詳細は不明だが、チームの「new chapter（新章）」の情報は近いうちに発表される予定となっている。