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エヴェネプールとファンアールトにベルギー国内から酷評。世界選手権は「過去10年最大の失望」
ヨーロッパで最も自転車熱が高く、ロードレースが国技とも言われるベルギー。今年の世界選手権ではレムコ・エヴェネプールとワウト・ファン・アールトというダブルエースを据える最強チームを構成し必勝体制で臨んだ。
しかしワウトは最大のライバルであり、途中で飛び出したオランダのマチュー・ファン・デル・プールをチェックするために力を使って激しく消耗し、終盤に失速。だが最後はレムコをアシストして仕事を終えた。
そのレムコも終盤の勝負どころで力強さを欠き、得意の独走力を発揮できずじまい。最後の最後の表彰台争いにもからむことすらできずに終わった。
ヨーロッパ最高の自転車王国とも言えるベルギーだけに、レース後のそんなベルギー代表チームへの風当たりは世界で最も厳しいようで、各メディアで今回のチームへの批判が相次いでいる。
ベルギー代表に対する批判の背景にはレース前の非常に高い期待がある。
絶対王者タデイ・ポガチャルが負傷により欠場したことで優勝争いは例年以上にオープンな、各国に勝利のへの扉が開かれた状態だった。
そしてベルギーにはエヴェネプールとファンアールトという異なるタイプのエースがおり、展開に応じて複数の勝利パターンを選べる強みがあった。
さらに、エヴェネプールは世界選手権直前のGPケベックで優勝、そして世界選手権個人タイムトライアルで4年連続優勝を達成した直後であり、そのコンディションの良さにも強い期待感があった。
そのためベルギー国内では世界タイトルを獲得して当然という雰囲気が形成されていたようだ。そのため、2人が表彰台争いにも加われなかった結果は、単なる敗戦以上の大きな失望として受け止められたもよう。
以下、ベルギーのメディアごとにその批判の強弱を紹介する。
ワロン地域のメディアLa Dernière Heureは、ベルギー代表が優勝候補としての期待に応えられなかったとしながらも、比較的抑制された評価を示した。
同紙はチームが言い訳をしなかった点にも触れつつ、「失望の大きさは、しばしば事前の期待の高さに比例する」と指摘。
そのうえで、今回の“ドリームチーム”はベルギーではなく米国だったと総括。マクナルティの独走に加え、マッテオ・ヨルゲンソンとクイン・シモンズが組織的に動いた米国代表の完成度を評価した。
このブログでもおなじみのベルギーメディアであるHet Nieuwsbladは、ベルギー勢にとって苦い結果だったとしながらもレースそのものは素晴らしかったと評する。
同紙は、残り50kmの時点で1974年に同じモンレアルで世界王者となったエディ・メルクスに続くベルギー人優勝者が誕生しないことは明らかになっていたと指摘。ベルギー代表は想定していたほど大きな役割を果たせず、単純に他国の選手が強かったと分析した。
また、エヴェネプールとファンアールトが全力を尽くしたことは認めつつ、世界タイトルを争える状態ではなかったと結論づけた。
上のHet Nieuwsbladとおなじくこのブログ常連(?)メディアであるHet Laatste Nieuwsは、上のメディアよりも厳しい言葉でベルギー代表を批判する。
同紙は「ベルギー勢はハリボテだった」と表現。
特にエヴェネプールは圧倒的な優勝候補として扱われていたが、登りで遅れた後はレース終盤を耐えるだけの展開になったと酷評された。
最も厳しい評価を示したのが、フランス語圏のベルギーメディアSudinfoだったようだ。
同紙はモントリオールでのベルギー代表について、「今年の自転車界で最大の失望であり、過去10年で最大かもしれない」と表現した。
ベルギーは世界選手権のほぼすべての大会で優勝争いの中心的役割を担ってきたが、今回は一度もレースの主導権を握れなかったと批判。
エヴェネプールとファンアールトという世界トップクラスの選手を同時に起用しながら、終盤のメダル争いに誰も残せなかったことがこのような強い批判につながった。
ベルギー代表には最強クラスの強力なメンバーがそろっていたが、実際のレースではエース2人が想定より早く優勝争いから脱落した。
ワウト・ファン・アールトもレムコ・エヴェネプールもなんとか動こうとしたものの、ファンデルプール、デル・トロ、セクサス、トム・ピドコックらの攻撃に継続して対応できなかった。
そのためベルギーメディアの論調は、代表チームの戦術的失敗よりもエース2人のコンディション不足へ向けられているようだ。
期待が非常に大きかったからこそ、結果に対する批判も極端に厳しくなった。
ただし両選手が悪かったわけではなく、今回は他国のライバルが(特にアメリカが)単純に強かったという冷静な見方も示されているようだ。
🐷「何はともあれ、ベルギー人が今年はずっと話のネタに困らなさそうで何より」