2018ジロ第11ステージ感想:強すぎる。追憶と追悼。
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さて第11ステージ。
このステージでは、アスタナの選手で交通事故により天国へサイクリングをしにいった、ミケーレ・スカルポーニ(通称スカポン)が住んでいた町を終盤に通る。ある種のジロによる追悼ライドでもある。なおその町に、中間スプリントポイントが設定されてた。
スカルポーニが所属していたアスタナからはアシストのリーダー格であるLLSこと、ルイス・レオン・サンチェスが逃げに乗る。なんのために?もちろん、スカルポーニの故郷の街にある中間スプリントポイントを狙うため。天国のスカルポーニに捧げるため。
スカルポーニの街は、街全体でスカルポーニへその愛をアピール。ちょっとわかいにくいけど、上段→側の画像は町に風船が飛んでるシーン。これちょっと感動したわ。風船ええな。
そんな街に設定された中間スプリントポイント。ルイス・レオン・サンチェス以外に二人の選手が逃げてたけど、その二人はちゃんとなんのためにサンチェスが逃げてたのかを理解。空気を読んで、スプリントポイントはサンチェスに譲った。
で、それをすぎたあたりから今日のコースにおける最後の登りがスタート。10%とか15%とかの斜度で登り続ける、きっつい坂!しかも石畳!マジ鬼畜。
そんな坂で、ゴールまで1㎞以上手前からマリアローザのサイモン・イエーツが攻撃開始!さほど強くないTTの前に少しでも、TTの世界王者デュムラン(大)から秒差を稼いでおきたい。今日もイエーツの身体は絶好調のようやった。とにかく一人だけなんか次元が違う軽快さ。もちろんめっちゃしんどいし、もがいてるんやけど、全然それを感じさせない走り。すごいわ。急な登り攻撃のキレだけなら、現状ジロ最強。というか、バルベルデやニバリすら凌駕しとるやろ。
もちろん、そんな動きは予想済みのデュムラン(大)。イエーツの攻撃に即座に反応。そして反応できたのはデュムラン(大)だけやった。フルーム?もうダメみたいですね。実質、今年はイエーツvsデュムラン(大)という構図に絞られたか。
デュムラン(大)は重めのギアをぐいぐい踏んでパワーで対抗!追いすがるが、それでも離されていく。なんとか一定のペースを守り続けてゴール直前では差をつめたものの、最後までイエーツに追いつくことはできなかった。
イエーツ強し。強すぎる。レース後の総合順位ではデュムラン(大)と50秒未満の差やから、TTを考えると今後逆転される可能性大やけど、それでもイエーツの強さは記憶に残る強さやね。まるで全盛期のコンタドールの登りアタックを見てるかのよう。不幸なメカトラ&落車にも巻き込まれることもなく、勝負の女神も味方になっとる。王者になる人間にはそういう面倒な事態に巻き込まれない運が絶対に必要。それを現状もっとる。ただ女神様は気まぐれオレンジロードやけどな。
なお、今日の第12ステージは純粋なスプリンターのためのステージ。
こんなコースやしね。もうほぼド☆平坦。最後にちょっとのぼって下ってのゴール。
ゴール前の登りあたりを見てみると、こうなる。
その最後の登りもたいしたことないし、スプリンターでも余裕やろね。登り口と頂上付近の斜度がちょっとあるけど、まぁ距離短いから勢いでいけるやろ。ただ、その登りの道幅とかによって、位置争いが激烈になるかも。そこでヘマをこくと、十分にスプリントできひんかもね。
ゴール地点のはIMOLAっていう場所やけど、たしかビアンキのクロモリバイクでIMOLAってあったよな?この地名から取ったんかな?
(関連する過去記事とか、1つ前・後の記事は下のほうにあるで)
文才豊かで面白い記事に毎回感嘆しますがデュムランに(大)を絶対に忘れないのが尊敬の極み
コメメント感謝ブヒ!
デュムラン(大)にはそりゃもう、プロトン内部からも、そして我々からもリスペクトがあるブヒ。
そのリスペクトの大きさという意味もあるので、やはり(大)は外せないブヒねぇ。