音楽がトレーニング時に心身に及ぼす影響とは?スポーツと音楽。
Share your love
情報源:How listening to music can boost your training performance
自転車に乗りながら音楽を聴く行為については近年いろいろ論争を巻き起こす。考え方も人それぞれ。しかし、音楽が心身に及ぼす影響という点では、誰もが経験上感じることがあるというのは意見が一致していると思う。今回は、そんな音楽が運動をしているときに及ぼす影響を具体的に研究した論文のご紹介。
音楽はパフォーマンスを向上させる
論文
今回紹介する論文は、Frontiers in Psychologyジャーナルの「The Psychophysiological Effects of Different Tempo Music on Endurance Versus High-Intensity Performances」というもの。
Frontiers in Psychologyジャーナル:The Psychophysiological Effects of Different Tempo Music on Endurance Versus High-Intensity Performances
この研究は、クロアチアのスプリト大学、イタリアのミラノ大学、イタリアのヴェローナ大学の研究者たちによる共同研究となっている。
実験方法
被験者は24歳から31歳の19人の女性。みんな週に3~5回は定期的に運動をしている人間。彼女らにはまず有酸素運動となるような比較的楽な運動と、無酸素運動となるような強度の高い運動の2種類をやってもらい、それぞれの場合にテンポが遅い音楽とテンポの速い音楽を聞かせた。
そして肉体面でのデータと、精神面のデータを調べた。
結果
結果はだいたいみんなが予想する通りのものとなった。以下、大事なポイントを3つサクっとまとめておく。
- 比較的強度の低い運動(持久力系)と比べると、高強度の運動は音楽の影響は少ない
- ハイテンポ(アップテンポ)の曲は、肉体面では心拍数を増加させる。
- 音楽は精神面においては精神的疲労度を軽減させる
(‘A`)・・・
(‘A`)うん、知ってたよ・・・
経験上、至極当然の結果となったわけやけど、研究面でいうと大事なのはその理由だったりメカニズムの解明なわけで、まぁ「経験上わかってること」がきちんと科学的(?)に把握できたという点で、このわかりきってた結果には多少の意味はあるんやろう。
高強度の運動ほど音楽の影響が少ないのは、次の2点が理由と考えられる。第1に高強度のときはもう必死になってるから。いちいち流れてる音楽なんて聞いてられへん。自分のうめき声と叫び声しか聞こえない。第2に、高強度だから短時間しか続けられない。したがって、音楽の影響を受けるに至るまでの時間がそもそもない。
アップテンポの激しい曲が心拍数を増加させる効果については、上手く利用するとウォーミングアップとかに活用できそうやね。たとえちょっとでも時間を節約して心拍数をあげておきたいときなどに有効か。ウオーミングアップ時とか?だからプロ選手はレース前にローラーで音楽を聴いている。
また音楽による精神面の疲労軽減効果にも着目したい。ある程度の時間トレーニングを継続する場合でも精神的に感じる「ダルさ」を緩和してくれる。精神が肉体に及ぼす影響は大きいから、精神面のストレスを減らすことで肉体のストレスも減らせるし、より充実したトレーニングを継続できる。
というわけで当たり前のこと書いてあるだけなんやけど、トレーニングの種類・内容に合わせて音楽の種類をチョイスしてみると、トレーニングの効率が上がるというのが、ちゃんと実験でも明らかになったというわけ。