反差別(BLM)運動とグラベルレースDirty Kanza。出資者が追放。
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アメリカで大騒動となっている反差別運動のBLMこと、Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)。米国内だけのいわば「米騒動」だと思っていると、海外でもその趣旨に賛同するデモが盛んに行われるようになっている。
そんな中、米国が誇る世界的グラベルレースのダーティ・カンザ(Dirty Kanza)の出資者Jim Cumminsが、レース主催者の親会社から解雇されるという事件が起こった。一体何が起こったのか?
情報源:Dirty Kanza founder fired for saying police shooting of Rayshard Brooks was ‘justified’
事の発端は、Jim Cumminsが自身の私的なFacebookページに投稿した記事だった。
今はもう削除されて見られないが、Cumminsは同投稿で次のような内容の主張を書いていた。
「先日の警官によるRayshard Brooksの射殺事件は、警官の正当防衛やろ。警官のあの行動を非難してる奴らは、2年以上前に警官がDaniel Claryを射殺した事件の動画をしっかり見ろ。今回の事件でも警官の行動は合法や」
先日のRayshard Brooks射殺事件とは、警官からテイザーガン(銃)奪って逃走しようとした黒人を警官が射殺した事件。日本でも大々的に報道され、その映像はみんな知ってるはず。
一方、Daniel Claryの事件は2年以上前に起こった事件。Daniel Claryが警官を2名射殺した事件である。次の動画を見てほしい。そのときの銃撃・射殺シーンががっつり映っているので閲覧注意である。
なおDaniel Claryは懲役110年の判決を受けた。
ダーティ・カンザの出資者Jim Cumminsは、この事件の動画を引き合いに出して、今回のRayshard Brooks事件でも、警察の銃撃は正当防衛や逃走行為の防止のための合法的なものだと主張した。
しかし、2つの事件は全く別のものであり、細かい事情も全く異なる。自身の主張のための引用としては全く不適合。しかも、今はBLM運動の真っただ中という非常に敏感で複雑な時期である。
案の定、このCumminsの投稿は炎上。そしてダーティ・カンザの運営から追放されたというわけ。