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2022ツール・ド・フランス第12ステージ

ついにフルーム復活!ピドコック劇場!ポガチャルのリベンジは?2022ツール第12ステージの感想・ハイライト動画・結果

2022ツール・ド・フランス第12ステージの感想・ハイライト動画・結果

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昨日まさかの王者タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)の失速と玉座からの転落を目の当たりにして誰もが驚きを隠せなかったと思われる。

そして今日はアルプス三連戦の最後、超級山岳が3つもつめこまれた難関ステージで、最後は名峰ラルプデュエズでのゴールとなる。

果たしてUAE&ポガチャルの逆襲となるのか?

第12ステージのコース

以下の記事を見ておいてほしい。

展開と感想

フルームが復活の狼煙!逃げる!

今日はまず最初の超級山岳で昨日も登場したガリビエ峠に再び登る。ただし逆方向から登ることになる。そこに向けて上のメンバーの逃げが出来上がる。その後トレックの山岳王ジュリオ・チッコーネも逃げに加わる。今年はジロで感動のステージ優勝をあげたが、ツールでもステージ優勝となるか?

その後ガリビエ峠で1つの驚きが生まれた。かつての絶対王者クリス・フルームが単独でプロトンから飛び出し、逃げグループを追っていったのだ。

さらにこの後、イネオスのクラシックエースのトム・ピドコックがガリビエ峠の山頂からの下りでアタック。東京五輪MTB金メダリストらしい超一流のバイクテクニックに裏打ちされたキレッキレッのコーナーリングで先行する逃げ集団を追いかける。

2022ツール・ド・フランス第12ステージ

このバイクの倒し方の違いよ!

2022ツール・ド・フランス第12ステージ

このあとピドコックはフルームと合流。イギリスが誇る若き天才とかつてのツールの絶対王者によるランデブー。この二人のこうした光景は初めてだろうか。ちょっと嬉しくなるシーンだ。

ピドコックはクライマーではないはずだが、今日は本気でステージ優勝を狙っているかのような動きだ。

それで思い出すのは昨年のツール。シクロクロスと春のクラシックでピドコックのライバルであるワウト・ファン・アールトがクライマーではないにもかかわらず魔の山モンヴァントゥでステージ優勝を挙げたが、おなじくピドコックもクライマーではないが今日のとんでもない超級山岳ステージを制するつもりなのか。

あるいはイネオスの総合エースたちのための作戦なのか?

ピドコックは昨日を終えた段階で総合11位で、トップから11分12秒遅れ。もし今日大逃げできればトップ10以内に再び入る。そうなるとイネオス勢がG、イエーツ、ピドコックと3人がトップ10に揃う。数的優位をもってその3人でユンボを攻撃していくのか作戦なのか?さすがの天才ピドコックといえども最終週の山岳決戦には無理だと思うが・・・

イネオスはこれからどういう作戦でいくのだろうか。

トム・ピドコック劇場!

ピドコックやフルームらはそのままラルプデュエズに突入。

ここでピドコックが粋な行動。

路上のゴミ袋を見つけて、ゴミをポイっと。これが英国紳士だ。

そんな小ネタを披露したと思ったら・・・

今日のピドコックはやばすぎる!!

だがフルームもすごい!まだなんとか食らいつく!こんなに強いフルームは、大怪我を負って以来初めてだろう。

先日フルームは「どんどん体がいい感じになっている。ステージ優勝のチャンスを狙いたい」というコメントを発していたが、今日のフルームはまさにそのコメントどおりの走り。正直感動した。

関連過去記事:クリス・フルーム「どんどん状態が良くなっている」

ピドコックは少し遅れて食らいつこうとするルイス・メインチェス(Louis Meintjes)やクリス・フルームを気にせず自分のペースでガンガン登る。

2022ツール・ド・フランス第12ステージ

ラルプデュエズにはこの観客。もう完全にコロナ前のツール・ド・フランスだ。ラルプデュエズ名物の熱いオランダ人観客が集まるダッチコーナーも大盛況。TVなどで見ている我々もテンションあがるが、日本人としては「コロナという観点ではいいのかこれ」と思わなくもない。

そして結局ピドコックはこのまま快走。後方を寄せ付けることなく圧倒的な強さを見せつけてゴールへ。

東京五輪のマウンテンバイク金メダリストで、しかもシクロクロス現世界王者でもある選手が超級山岳が3つはいった難関ステージで優勝。そしてそのゴールはラルプデュエズという特別な登り。

しかもピドコックは今年ツール・ド・フランス初出場で、年齢はまだ22歳

(‘A`)「どういうことやねん、ヤバすぎて意味がわからない(語彙力」

ポガチャルの逆襲!

一方そのころヨナス・ヴィンゲゴーとタデイ・ポガチャルらのいるエース集団では、

2022ツール・ド・フランス第12ステージ

ユンボ・ヴィズマの鉄壁のアシスト陣もセップ・クス(Sepp Kuss)を残すだけとなろうとしていたとき、残り3kmでタデイ・ポガチャルがアタックスタート!

ポガチャルは何度か揺さぶりをかけるも、ヴィンゴゲーは離れず。

個人的にはユンボ・ヴィズマの最終アシストである米国の超クライマーのセップ・クス(Sepp Kuss)がめっちゃ調子良さそうなことが興味深い。

フルームの走りに感動

今日のフルームは本当に強かった!残念ながら3位という結果に終わったが、なんといってもツール・ド・フランスでステージ3位。しかも超級山岳を3つ越えるステージで、序盤から逃げ続けてこの順位。

あの大怪我からこれまでの日々を考えれば、とてつもない成功といっていいはず。本人にとっては、そして彼のファンにとってはステージ優勝以上の価値があるはず。

正直、多くの人がフルーム復活に懐疑的だったと思うが、今日の走りは世間のそんな疑念を晴らすのに十分だったはず。もちろん黄金期のように総合優勝を狙えるレベルではないが、この先も難関山岳ステージでの力強い復活の走りを期待させてくれる。

まぁとにかく今日はトム・ピドコック劇場。その一言に尽きる。

ハイライト動画

結果

ステージトップ10

順位選手名チーム名1位とのタイム差
1トム・ピドコック(Tom Pidcock)INEOS Grenadiers0
2ルイス・メインチェス(Louis Meintjes)Intermarché-Wanty-Gobert Matériaux0:48
3クリス・フルーム(Chris Froome)Israel-Premier Tech2:06
4ニールソン・ポーレス(Neilson Powless)EF Education-EasyPost2:29
5タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)UAE Team Emirates3:23
6ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard)Jumbo-Visma
7ゲラント・トーマス(Geraint Thomas)INEOS Grenadiers
8エンリク・マス(Enric Mas)Movistar3:26
9セップ・クス(Sepp Kuss)Jumbo-Visma
10ジュリオ・チッコーネ(Giulio Ciccone)Trek-Segafredo3:32

総合トップ10

順位選手名チーム名1位とのタイム差
1ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard)Jumbo-Visma0
2タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)UAE Team Emirates2:22
3ゲラント・トーマス(Geraint Thomas)INEOS Grenadiers2:26
4ロマン・バルデ(Romain Bardet)DSM2:35
5アダム・イエーツ(Adam Yates)INEOS Grenadiers3:44
6ナイロ・キンタナ(Nairo Quintana)Arkéa-Samsic3:58
7ダヴィ・ゴデュ(David Gaudu)GroupamaーFDJ4:07
8トム・ピドコック(Tom Pidcock)INEOS Grenadiers7:39
9エンリク・マス(Enric Mas)Movistar9:32
10アレクサンドル・ウラソフ(Aleksandr Vlasov)Bora-hansgrohe10:06

各賞ジャージ

ジャージ選手名チーム名
マイヨ・ジョーヌ(総合首位)ヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard)Jumbo-Visma
マイヨ・ヴェール(ポイント賞)ワウト・ファン・アールト(Wout van Aert)UAE Team Emirates
マイヨブランポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(Simon Geschke)Cofidis
マイヨ・ブラン(新人賞:25歳以下)タデイ・ポガチャル(Tadej Pogačar)UAE Team Emirates
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