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昨日のドル円の為替相場を見ていた人は「これアカンやつや」「ヤバすぎる」など興奮または絶望を味わっていたであろう。なにせ1日(半日)の間に2円あがり、4円近く下がるというトンデモない動きをしたからだ。
そんなめちゃくちゃな相場となったのにはいくつか理由がある。日銀黒田総裁の会見、FRB議長のタカ派パウエルのコメント、アメリカの雇用統計が低調だったことなどだ。
そしてもう1つアメリカ経済で気になる報道があった。
米シリコンバレー銀行(Silicon Valley Bank:SVB)の持ち株会社SVBファイナンシャル・グループの株価が同社史上最悪レベルの大暴落となったことだ。60%も下がった。
参考:ブルームバーグ紙「米銀SVB株、急落後に売買停止-増資失敗で身売り交渉と報道」
参考:ブルームバーグ紙「SVB、誰もが注目するのはなぜ-分かっていることと起こり得ること」
SVBと聞いてロードレースファンはピンとくるかもしれない。なぜなら、チームEFの女子チームであるEF Education–Tibco–SVBのスポンサーだからだ。
なぜそのSVBの株価がそんなことになったのか。
そのきっかけは悪名高き証券MBS(Mortgage Backed Security:住宅ローン担保証券)だ。
「MBS・・・どこかで聞いたような?」
と思った人も多いだろうか。そうあの世界中に金融危機を引き起こした大事件サブプライムローンの主役がこのMBSだった。
そして今回SVBはそのMBSや米国債で大損失を出した。そのため市場からお金を調達するべく新株発行による増資を発表するも、それが市場に対して同銀行の経営について信用不安を抱かせることになり、株価が急落したのだ。
このSVBはアメリカのかなりの数のスタートアップやベンチャー企業などと取引があり、今回の信用不安を受けてSVBから預金を引き出せとのアドバイスをしている金融機関もあるようだ。
もしこの預金引き出しが大規模になれば当然SVBの手持ち資金がなくなる。仮にSVBが倒産という事態になればSVBにお金を貸していた銀行や金融機関にもダメージが及ぶ。そうなれば第2のサブプライム発生という可能性もなくはない。