レムコ復活の80kmTT！！2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージの感想・結果・ハイライト動画

昨夜の2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージでまさかまさかのバッドデイ大失速となった優勝候補のレムコ・エヴェネプール（Remco Evenepoel）。27分ものタイムを失った。そのレース後には「まだ諦めない」という決意を表明していたものの、実質的に総合優勝の夢は消滅したのは確か。

だがそんなレムコが絶望の翌日の今日とんでもない走りを見せる。失意のどん底の闇から再び輝く翼で空へ羽ばたいた！

第14ステージのコース

感想・ハイライト

レムコが逃げ！

今日は24名の大きな逃げ集団が形成。おそらく誰もが「今日はユンボも何もしないやろ」と考えているのだろう。

そんな逃げに昨日の第13ステージで27分もタイムを失い実質的にブエルタ連覇の夢が潰えたレムコ・エヴェネプール（Remco Evenepoel）も入る。バッドデイの翌日だが元気な姿を見せる。だが今日メイン集団から30分タイムを奪えれば逆転総合1位や！

そしてメイン集団はこの大きな逃げを容認。ユンボが集団の前方に位置取りフタをしてまったりムード。4分以上の差がつく。

しかしこれに異を唱えるのがUAE。ユンボの思惑にはまると自分のチームのフアン・アユソー（Juan Ayuso）やマルク・ソレル（Marc Soler）が不利になるので、UAEがユンボから主導権を奪いメイン集団の牽引を開始する。

レムコ vs バルデ！

ゴールまで80km以上もある地点で逃げから抜け出したのはレムコ・エヴェネプールとロマン・バルデ。そして追走していたグルパマのマイケル・ストーラー（Michael Storer）だが結局二人においつくことはできずに、勝負から脱落。

そしてこのレムコとバルデがひたすら逃げ続ける。

ただユンボ・ヴィズマはもう完全にこの二人に興味を示さず。そのメイン集団ではバーレーン・ヴィクトリアスとUAEがしかけようとちょっとした動きがあったが決定的なものにはならず、結局ユンボの支配下におかれたままで、逃げの二人との差は8分以上でついに最後の1級山岳。これでレムコとバルデの一騎打ちに決定する。

🐷の優勝予想は、「今夜もユンボ監獄か？2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージのコースについて」でも書いたが、

🐷「よっしゃ！予想的中くるぞ！！！」

レムコは1日を通してずっと先頭という時間帯が長く、バルデはあまり前にでない（出させない？）状態が続いたが、最後の山岳でもレムコがひたすら前をひく。ステージ優勝を狙うならバルデにもひかせて体力を温存したほうがいいのだと思うが、前日のレース後に「まだ諦めない」と決意を示したレムコだけに総合優勝は無理だとしても表彰台は狙っているのか？そのためにできるかぎりメイン集団とのタイム差を稼ごうとしているのか？

そんなこんなで今日は実質、レムコの90km個人タイムトライアルだ。

個人的には今日はユンボは何もしないほうに賭けて逃げが決まると予想。優勝予想は今日こそロマン・バルデ（Romain Bardet）！

今夜もユンボ監獄か？2023ブエルタ・ア・エスパーニャ第14ステージのコースについて

🐷「バルデ工ｴｴｪｪ(´д｀)ｪｪｴｴ工」

一瞬でバルデを突き放したレムコがゴールへ猛進！約80kmのほとんどの時間帯で先頭にいた男がなんという最後のパワー。

🐷「アカン、強すぎる」

ゴール直前からレムコにはいろんな感情が押し寄せていたのだろう。フィニッシュラインに向かいながら頭を抱えたり、手を上げたりと感情を抑えきれない仕草を見せていた。そしてゴール後にチームスタッフのもとでこの涙。

(´；ω；｀)ｳｯ…

バルデも脱帽の文句なしの強さ。たとえバッドデイがあり連覇ができなくとも、この若者の価値はいっさい下がらない。

これでレムコはユンボ・ヴィズマ率いるメイン集団から8分20秒以上のタイムを奪還することに成功。しかし昨日の遅れが大きすぎてそれでもまだ総合15位までのジャンプアップで、セップ・クス（Sepp Kuss）とは19分以上の差が残っている。

レース全体のハイライト動画

結果

ステージトップ10

総合トップ10

各賞ジャージ