ヒルクライムレースでもリムブレーキは死んだのか？

ディスクブレーキがプロの世界で支配的主流となって久しい。かつてベルギーの王様としてクラシックレースを支配していたトム・ボーネン（Tom Boonen）などごくごく少数の選手が使い始めた頃は、世界中でプロもアマチュアも巻き込んで安全論争が喧々諤々だった。

しかし今はそんな当時も遠い昔のように感じられる。一体あの論争は何だったのか･･･というレベルでもはやディスクブレーキバイクがプロの世界でも我々アマチュアの世界でも主流だ。

人はなぜリムブレーキバイクに乗り続けるのか？その理由

🐷はマウンテンバイクも持っているのでディスクブレーキの高性能さはわかっているし、それゆえ別にロードバイクにディスクブレーキも特に忌避感・嫌悪感は持っていない。🐷がリムブレーキバイクに乗り続けているのは、単に貧乏だからだ。

なお、他の人がなぜ現代においてもあえてリムブレーキバイクに乗り続けるのか？そのアンケートをGCNが行っていた。次のX投稿を見てほしい。

ディスクブレーキと比べたときのリムブレーキの良さというのはいくつかあるだろうが、大雑把にいってしまえば次の3点だろう。

• 安い
• 取り扱いやメンテナンスが楽
• 軽い

特に最後の「軽さ」という点では、特にそれが重要なファクターとなるヒルクライムレースにおいて魅力的であり、今でも「ヒルクライムだけはリム」とこだわる出場者も多いだろう。

だが、そんな軽さが圧倒的に重要なヒルクライムですらもうリムブレーキは死んだのかもしれない。

ヒルクライム特化レースでもディスクブレーキが優勝

次の動画を見てほしい。これは先日行われたイギリスの名物アマチュアレースで、激坂のヒルクライム特化レースの2023 National British Hill Climbの映像だ。簡単にいえば英国のヒルクライム王者決定レース。日本でいう富士ヒルみたいなもの？

今年優勝したのは過去3度の優勝経験を持ち、昨年も優勝したアンドリュー・フェザー（Andrew Feather）。ご覧のとおりディスクブレーキバイクで4度目の優勝を成し遂げた。

彼がなぜ今回ディスクブレーキを使ったのか？その点について彼は、次のように述べる。

“I think [rim brakes aren’t dead] at the moment, there are still rim brake bikes around, but if you look at the latest technology it is all disc really. The weights are coming down and the margins are pretty small.”

“A dark day for hill climbing”: Widespread horror as British hill climb champs won on disc brakes for first time; Scenes on the Struggle; Worst bike rack ever; Third Cav burglar convicted + more on the live blog

訳「個人的にはまだリムブレーキが死んだは思ってないし、実際まだ世間にはリムブレーキバイクを使ってる人もいるわけ。でも、現代の最新技術を見ればやっぱりディスクブレーキバイクやし、リムブレーキによる軽量さの価値ってのは低下しつつあるし、得られる恩恵なんてかなり小さいのよ」

この大会の観客もイケてる。