レビュー
Rapha



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トム・ピドコックはグランツール総合優勝狙いへシフト
東京五輪MTBの金メダリストにして、前シクロクロス世界王者のトム・ピドコック(Tom Pidcock)。ロードレスにおいても、2022ツール・ド・フランスでラルプデュエズが登場したステージでの優勝、今年のストラーデ・ビアンケでの優勝、さらには今年の2023リエージュや2021アムステル・ゴールド・レースでの2位などの実績も持つ。
そんな三刀流の彼だが、やはりというべきか将来的にツール・ド・フランス総合優勝を狙う総合エースへと進化していくようだ。彼のコーチがそれを明らかにした。
これまでトム・ピドコックはクラシックだけでなく、ツール・ド・フランスでもそのクライミング能力の高さも示してきた。たとえば上述の2022ツール・ド・フランスのラルプデュエズ、さらには今年の2023ツール・ド・フランス第13ステージの超級山岳グラン・コロンビエの山頂フィニッシュでもヨナス・ヴィンゴーとタデイ・ポガチャルに続いてゴールしている。これらの感想記事として次のものを再び読んで思い出してほしい。
こうしたそもそものクライミング能力の高さとクラシックでの強さからすれば、グランツール総合優勝を狙えるだけの才能があるのは確かだろう。
ただピドコックの弱点は、グランツールでそんな山岳での好走を連続して一定期間続けられないこと、そして個人TT。
これらをより高い次元にもっていくには時間がかかる。そのため時間をかけてグランツール総合エースへと進化していく予定だ。
具体的には個人TT強化のために風洞トンネル実験などもしつつ、同時にティレーノ~アドリアティコやパリ~ニース、そしてクリテリウム・デュ・ドーフィネなどの1週間レースをしっかりと走る。
まずはそうしたちょっとしたステージレースで総合成績を狙っていく。そうした計画の先にグランツール総合エースへの最終進化が果たされるという計画だ。そのような内容のことをピドコックのコーチが話している。
来年については特にパリ五輪があり、そのMTB競技に出場するためピドコックは来年はMTBレースにも参戦していく。そのためMTBとロードレースとのスケジュールの調整がとても重要となっていく。
それでも今年優勝したストラーデ・ビアンケには、本人にぴったりのレースであるゆえに来年も出場するだろうとのこと。その後は上述のように1週間程度のステージレースを何個かこなしながら、ツール・ド・フランスへ向かうという予定だ。