来年マチュー・ファン・デル・プールはブエルタ・ア・エスパーニャに出場か

少し前の記事【マチュー・ファン・デル・プール「ポガチャルはこれ以上強くなるな！】でも書いたがマチュー・ファン・デル・プールは来年、春のクラシックから後はMTBレースに注力する可能性が高い。そしてその場合はツール・ド・フランスに出場しないかもしれない。だが一方でひょっとしたらブエルタ・ア・エスパーニャに出場する可能性が出てきた。

情報源：Van der Poel: “Quizá en 2025 me veis en La Vuelta”

スペインメディアAS紙によると、マチューはすでに今シーズンのブエルタ・ア・エスパーニャ出場を検討していたようだ。だが他の目標などとの兼ね合いでブエルタ出場は難しいとの判断に至ったと話したとされる。だが同時にマチューは、

“But with all the other goals I had it was difficult for me, so maybe next year you see me here.”

訳「今年は他の目標があって難しかったけど、たぶんだけど来年はブエルタで走るかもね」

と話したとされる。

今年の世界選手権はアップダウンばかりのコースだったにもかかわらず、マチューは予想外にしっかりと登りをこなせていたが、アフリカ大陸で初開催される来年度の世界選手権のコースは、がっつりクライマー向けのコースで史上最高難易度のコースと考えられている。その2025世界選手権のコースについては過去記事「獲得標高約5500m！来年の世界選手権のコースは史上最高レベルの厳しさ」を見て欲しい。

つまり来年の世界選手権ではマチューが勝てる可能性は実質的にゼロだ。そこで勝てないロードレースの世界選よりも勝てる可能性が高いMTBの世界選を目指すほうが現実的。これまでMTBの分野でマチューは世界王者になったことがない。もしMTB世界選で勝てれば、マチューにとって初めてMTB世界王者の栄光を手にすることとなり、それによりロード、シクロ、MTBという3つの分野で世界王者の戴冠を果たすことになる。

そしてそのMTB世界選出場のためにMTBレースでポイントを稼がないといけない。ロードレースにたくさん出るわけにはいかない。

来年の2025ブエルタは8月23日～9月14日まで。一方2025MTB世界選手権はスイスで開催され8月30日～9月15日まで。思いっきり日程が被っているわけで、仮にマチューがブエルタに出場するとしても第1週目だけとなるだろうか。