ログリッチ「体の左右で落車したからバランスがええわ！ガハハ！」。2025ジロ・デ・イタリア第10ステージ後のコメント

昨日の2025ジロ・デ・イタリア第10ステージは出走順が後になるほど雨が大粒となりウェットコンディションという、総合上位勢には不利な個人TTとなった。

そんな中前日の第9ステージで落車＆パンクで大きくタイムを失ったプリモシュ・ログリッチもスタート。だが彼やその後のエガン・ベルナルがスタートしたときはギリギリ雨が降っていない状態だった。

一方でフアン・アユソーやマリア・ローザのアイザック・デル・トロがスタートする頃は完全にウェットな状態になった。

結果的にログリッチはその日デル・トロとの差を1分以上縮めることに成功し、第9ステージで失ったタイム差の多くを取り戻すことに成功した。

→危険な雨のTTとなった2025ジロ第10ステージはダーン・ホーレが勝利し、ログリッチがデルトロとの差を1分詰める好走。そのレビュー、結果、ハイライト

ログリッチはギリギリのタイミングで運良くスタートし走れたことに運が良かったと話す。

情報源：“I was happy with every meter that was dry” – Primoz Roglic makes the most out of rainy Giro time trial

ログリッチはレース後に次のように話す。

“I did well on the time trial and I’m really happy with this performance. Luckily for me, I had the tour in pure rain and it was more demanding than now. Now there were a few drops in some places, wet sections. I was happy with every meter that was dry. That’s cycling,”

訳「上手く走れたし、満足いくパフォーマンスや。自分にとって幸運だったのは、本格的な雨の中で走った経験があったし、そのときはこれより難しい状況やったけど、一方で今回はちょっとした雨粒が一部で降っただけで、そこがちょっと濡れていた程度やったからね。いやードライコンディションで良かったわ」

またこのTTの試走中に落車したの影響については、

“I’m more balanced now. On Sunday I fell on the left, and today I rolled a little on my butt on the right side. We’ll see.

訳「バランスよくなったわ。第9ステージでは左側から落ちたけど、今日は右側のケツのほうからやしな。ま、様子見やな」

このようにまるでジョークのような表現で今の状態を語った。この調子だと肉体的にも精神的にも2回の落車がそれほど大きなダメージは与えてなさそうだ。また「たいしたことないダメージは語る価値もないってよく言うやろ。本当にヤバいのは肩から落ちる落車よ」とも話す。

さて第9ステージ中の落車と第10ステージの試走中の落車という2度の不運がログリッチを襲ったわけだで、「また今年もグランツールでログリッチは落車に泣かされるのか･･･何度目やねん」と思ったりもしたが、第10ステージは上述のように幸運にもギリギリ天候がもった。さすがに神様もやりすぎたと反省して、運の天秤の傾きを調整したか？

こうした運という点でも、ログリッチは「more balanced」になったのかもしれない。そんな天の采配を受けたログリッチにはまだまだ可能性があると言えよう。

だがそんなログリッチは今日の第11ステージがかなりタフなものになると予想している。というのもその後半に登場するSan Pellegrinoの登りがかなり難易度が高いからだ。そこで総合勢の明暗が分かれるかもしれない。