Zippがフックフレスの安全性を強調も、29mm幅以上のタイヤを推奨
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2024年シーズンのロードレースが始まってから最も話題になった機材の話題といえば、やはりフックレスホイールとチューブレスタイヤとの関係性だろうか。いうまでもなくUAEツアーにおいて、トーマス・デ・ヘント(Thomas De Gendt)が落車した直接の原因はZippのフックレスホイールとタイヤとのミスマッチだったのではないかというものだ。特にフックレスリムの安全性が改めて問題となった事件だった。
だがその後、タイヤメーカーのVittoriaもそしてホイールメーカーのZipp側もフックレスリムが直接の原因ではなく、そのホイールが落ちていた石かなにかに衝突し、ほとんどホイールが破断しかけるほどのダメージを負っていたことが直接の原因だと発表。実際にデ・ヘントが使っていたホイールの画像なども自転車メディアに公開するなどして、フックレスそのものに安全性に問題はないとしていた。
このフックレスリムに関する一連の記事がこちら。
一方でUCIは上の過去記事でも紹介したようにフックレスリムについて改めて調査を開始すると発表。UCIは先日TT用ヘルメットについては許可という方針だが、フックレスリムについてはまだ何も発表はしていない。
そんな中、改めてホイールブランドのZippは声明を出して、この話題になった件は不幸にもホイールが何かとぶつかり深刻なダメージを負ったことが原因であり、ホイールの設計や構造そのものとは関係がないと再確認した。
同時に、推奨タイヤスペックとして次のように述べている。
“While the combination of 28 mm label tyres with a 25 mm internal rim width was an ISO-approved combination until recently and has been raced safely in the peloton for three seasons now, we are advising all of our teams to strictly adhere to the ISO tyre and rim compatibility chart out of an abundance of caution – all of our teams will be advised to run no smaller than a 29mm label TSS-compatible tyre on our 25mm internal rim widths.”
訳「28mmとの表示があるタイヤをリム内幅25mmのホイールで使うのは最近までISO上はセーフだった、そして実際これまでプロレースでも安全に3年間使われてきた。しかし、我々は、すべてのスポンサーしているチームに対して改めて、ISOを満たすタイヤとリムの適合性の表に十分な注意を払うようアドバイスしていく。最低でも29mm以上の幅のTSS-互換タイヤを、リム内幅25mmのホイールに使うよう推奨する」
昔と今のタイヤはサイズ表記の基準が異なっているとはいえ、かつては19Cとか21Cのタイヤに空気をカンカン・キンキンになるまでいれて高圧で走るのが速く走るための正解とされていたわけだが、本当に時代がまるっきり一変した。ロードバイクは太いタイヤで走るもの。これが現代の最速理論。