もう終戦!?2021ツール第8ステージの結果と感想
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今日の第8ステージからついに今年のツール初の山岳ステージが登場。総合勢の争いに大きな変動は?そしてマチューの次にマイヨ・ジョーヌを着た人物は?
今日のコース
上述のように今年のツールで最初の本格的な山岳ステージの登場だ。特に後半に1級山岳が3つ連続で詰まっているのが特徴だ。
おそらくその3つのうちの最後で総合争いが勃発するはず。確実にマチュー・ファン・デル・プールは今日でマイヨ・ジョーヌを失う。
果たしてマチューからマイヨ・ジョーヌを奪うのは?そして山岳賞ジャージを着るマテイ・モホリッチはそのジャージを守れたのか?
スタートから混沌と波乱。ログリッチもGもカラパスもみんなダメ。
デ・ヘント(Thomas De Gendt)のアタックキタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!#ツール #ロードバイク #ロードレース #ツール・ド・フランス #ツールドフランス #jspocycle #jsports pic.twitter.com/WoAnXmLduz
— ロードバイクのブタ(略RBB) (@BikeNewsMag) July 3, 2021
今日のレースはスタート直後から登り。もちろんスプリンター勢はすぐに遅れていく。そしてメイン集団では世界最高の逃げ屋トーマス・デ・ヘントが最初にアタックして単独で飛び出すも、成功せず。
その後も他の選手らが続々とアタックする。いっときはテオ・ゲイガン・ハートとワウト・プルスというかつてのチームSky(イネオス)コンビが飛び出すも、それも少しして吸収。
それからも断続的に誰かが飛び出そうとするも、結局誰も逃げを決められない。その状態で50km以上過ぎていく。
そしてその間にとんでもないことが起こっていた。Jumbo-Vismaのプリモシュ・ログリッチとINEOS Grenadiersのゲラント・トーマスという2大エースが大きく遅れていったのだ。
まだ残り100km近くある時点で、この差である。ポガチャルとカラパスがいる先頭集団から、ログリッチは3分、そしてゲラント・トーマスに至っては、山で遅れて当たり前のスプリンターのマーク・カヴェンディッシュと同じグループで6分以上の遅れだ。もう完全にGは総合優勝は諦めたか。
そして結局逃げらしい逃げが決まったのは60km以上も走ったあとか。残り90kmあたりになってやっとワウト・プルスの逃げが決まったかのようになった。
その頃メイン集団ではUAEのチームメイトがポガチャルの周囲におらず、ポガチャルが単騎になっていた。いちおう先行する集団にフォルモロだけはいたようだが。
(‘A`)「え、これまずくない?」
と不安になったが、結局レースが進むにつれてポガチャルはフォルモロとも合流。そしていったんレースが落ち着いたようになった。
一方レースの先頭では、マイケル・ウッズ(イスラエル)、ディラン・トゥーンス(バーレン)、セーアン・クラーウアナスンとティシュ・ベノートのDSMコンビ、そしてヨン・イサギレ(アスタナ)などが逃げ続けていた。
ステファン・デボッド(APT)…これは心配な落車😵
— J SPORTS💛サイクルロードレース【公式】ツール開催中🇫🇷 (@jspocycle) July 3, 2021
ご安全に!!
Cycle*2021 ツール・ド・フランス 第8ステージ
【オヨナ 〜 ル・グラン=ボルナン】150.8km(山岳・難易度4)
〜J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中〜https://t.co/zUOVZ1X6Im#TDF2021 #jspocycle pic.twitter.com/lLeYd3l7XP
メイン集団では上動画のようにステファン・デボッド(アスタナ)がかなり心配な落車を起こすが、このあと少し時間をかけて無事にバイクに復帰した。
そして残り30km・・・
Agora é @TamauPogi x @RichardCarapazM #Tdf2021 #ciclismonaespn pic.twitter.com/KEtFdFd1TC
— País do Ciclismo (@DoCiclismo) July 3, 2021
ポガチャルがアタック!これにカパラスが一度は反応するが、ポガチャルの連続アタックについていけなくなり、ここからポガチャル爆走開始。先行する逃げを一人で追いかける。まだ30kmもあるのに・・・
そんなポガチャルが速すぎる。みるみるうちに逃げる選手との差をつめていく。逆にカラパスとの差がどんどん開いていく。この若者やっぱりおかしい。明らかに一人だけレベルが違う。
レースの先頭はディラン・トゥーンスとマイケル・ウッズの二人で、彼らとポガチャルとの差は3分近くあったが、あれやこれやのうちに遅れたマイケル・ウッズを吸収し、さらに先頭をひた走るディラン・トゥーンスとの差も1分以内に。
ポガチャルは追いつけるのか?トゥーンスは逃げ切れるか?その結末はこの動画でどうぞ。
🇧🇪@dylan_teuns held off a rampant 🇸🇮 @tamaupogi in the rain to claim his 2nd stage win on the Tour!
— Tour de France™ (@LeTour) July 3, 2021
Here’s the final KM ⬇️
🇧🇪@dylan_teuns s’offre une victoire de prestige au Grand Bornand en résistant au retour de 🇸🇮 @tamaupogi !
Revivez le dernier KM ⬇️#TDF2021 pic.twitter.com/hN1cKnBoic
見事トゥーンスが逃げ切り!ジロも含めて今年のバーレーンなんかおかしいぞ!(いい意味で)
なお、今日のスタートから積極的に攻撃をしかけていたこれまたワウト・プルスが山岳賞ジャージの奪取にも成功している。もちろんこれまたバーレーンの選手だ。
そしてゴール前30kmからまさかのロングアタックを決めたポガチャルがついにマイヨ・ジョーヌを奪取!昨年の王に黄色が戻った。ある意味で本来あるべき場所に戻ったというべきか。
(‘A`)「ポガチャル強すぎやろ・・・こんなんどう相手すればええんや・・・」
今日のトップ10
順位 | 選手名 | チーム名 | タイム差 | ボーナすタイム |
1 | DYLAN TEUNS | BAHRAIN VICTORIOUS | B : 18” | |
2 | ION IZAGUIRRE INSAUSTI | ASTANA – PREMIER TECH | + 00h 00′ 44” | B : 6” |
3 | MICHAEL WOODS | ISRAEL START-UP NATION | + 00h 00′ 47” | B : 6” |
4 | TADEJ POGACAR | UAE TEAM EMIRATES | + 00h 00′ 49” | B : 5” |
5 | WOUTER POELS | BAHRAIN VICTORIOUS | + 00h 02′ 33” | なし |
6 | SIMON YATES | TEAM BIKEEXCHANGE | + 00h 02′ 43” | なし |
7 | AURÉLIEN PARET PEINTRE | AG2R CITROEN TEAM | + 00h 03′ 03” | なし |
8 | GUILLAUME MARTIN | COFIDIS | + 00h 03′ 03” | なし |
9 | MATTIA CATTANEO | DECEUNINCK – QUICK – STEP | + 00h 04′ 07” | なし |
10 | JONAS VINGEGAARD | JUMBO – VISMA | + 00h 04′ 09” | なし |
難易度は最高!明日の第9ステージのコース
明日の第9ステージは第1回目の休息日前。そして難易度が星5つの山岳ステージ。今日の第8ステージが星4つだったので1つ上のレベルで、最高難易度のステージとなる。
そして今大会初の超久山岳の登場。それがプレ峠。登坂距離12.6km、平均斜度7.7%の難所。ただそれが登場するのはレースの中盤。なので少し遅れてもリカバーは可能か。
このステージ最大のポイントはむしろ最後の1級山岳を終わってからかもしれない。画像をよく見て欲しい。山頂に到着してからもビミョーに平坦路が続いている。たとえ最後の山岳でリードを奪っても、この平坦路で追いつかれる可能性もある。その平坦区間を全力で逃げられるようなペース配分が必要となるかもしれない。山頂までの争いとそれに続く平坦区間の駆け引きが、寒い山を熱くさせるか。