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カヴェンディッシュが語る鬱病の経験と来年の確信

マーク・カヴェンディッシュと鬱病

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ヘント・シックスデイでの激しい落車による骨折や、自宅で就寝中に強盗に入られ、子供や奥さんらにナイフをつきつけられた事件もあったが、予定通り無事に来年度の残留契約を完了させたマーク・カヴェンディッシュ。

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今年はツール・ド・フランスでの最多勝記録に並ぶなど奇跡的・伝説的な復活劇をなしとげたわけだが、来年度についても「自分はまだ勝てる」と確信している。そして同時に、「かつて鬱になっていた」とうつ病の経験も告白している。

情報源:Mark Cavendish confident about winning again in 2022

今回カヴェンディッシュは、「The Big Issue(ビッグイシュー)」という雑誌のインタビューに応じた。この雑誌は見たことある人がいるかもしれない。ホームレスの人々を支援する雑誌で、街角でその雑誌を掲げて販売している人を見かけたことがあるだろう。売上の一部が彼らのものとなる仕組みだ。

今年の10月に販売されたものだと、ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグのインタビューが載ってたりもする。

さて同誌においてカヴェンディッシュは来年につき次のように語る。

“What I win, I don’t know, but I’m pretty confident, otherwise I’d have just stopped. It’d have been a good year to stop, to come back and just do it. But I know I’m still on an upward trajectory. And I still love it.”

訳「来年どのレースで勝てるのかはわからへんけど、来年もきっと勝てると思ってる。そうじゃなければ今年で引退してるわ。だって復活を成し遂げたしね。でもまだまだ自分はやれると知ってるのよ。今でもロードレースへの愛は変わらへんままよ」

このように来年度についても自分はまだまだ勝てると確信している。やはり今年の大きな結果が彼に再びを自身を取り戻させたのだろう。スプリンターは勝って当然とも思われることが多い仕事だけにプレッシャーは半端なものじゃないはず。だからこそメンタルのコンディションの上下が大きいと予想される。今は精神的に良い状態なのだろう。

しかし逆に昨年まではメンタルも下降トレンドだったと考えられる。この点につきカヴェンディッシュもかつて「キスの病(エプスタイン・バーウイルス:Epstein-Barr virus)に侵され、なかなか復活できなかった数年間を思い出し、うつ病になっていたと告白する。

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だが、彼自身は「うつ」につき深刻なものだと考えず、軽く見ていたようだ。しかし、それは決して軽くとらえていいものではないと今だからこそ理解している。

For me, talking with other people who suffered was the best way to deal with it. Because so many people don’t understand.

訳「自分自身についていえば、自分と同じようにうつ病に悩む人と話をすることが、うつと向き合う最良の方法やったね。かなり多くの人がうつ病というものを理解していないからね」

おそらく普通の人間は、うつ病というものがどんなものか漠然と知ってはいるものの、自分自身がそうなったときに 「自分はうつ病にかかっている」と自認することが難しいのではないか。まずその症状を自認できなければ、論理的に戦略的にうつ病と闘うことは不可能。だからこそ、まずうつ病というものを知り、自認することが重要だとカヴェンディッシュは考えている。

さらに続けて、

“The ironic thing is that when you’re suffering, you don’t search for help”

訳「皮肉なことに、人は苦しんでいるときに他人に助けを求めようとしないのよ」

苦しいときこそ自分だけでなんとかしようとしてしまうのが間違いだと述べる。苦しいときこそ他人に助けてもらうべきだと考える。そうしないと、どんどん深い闇にハマっていくだけ。かヴェンディッシュ自身がそうだったと述べている。だが専門家の力を借りてカヴェンディッシュがその危機から脱出することに成功した。

だからこそ、他人の助けを求めることの重要性を説く。

しんどいときは積極的に他人の力を借りよう。歯が痛ければすぐに歯医者へ。頭が痛ければすぐに脳神経科へ。精神的につらいときは心療内科へ。

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