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昨夜のアルデンヌ・クラシック初戦の2024アムステル・ゴールド・レースでマチュー・ファン・デル・プールを破り優勝したトム・ピドコック。2021年大会では2位、昨年は3位。そしてついに今年は表彰台のチーマコッピに上がった。
たしかにその日マチュー本人も絶好調ではなかったと語り、プロトンも彼がそのような状態だったと認識していたようだが、それでもクラシック最強のアルペシン・ドゥクーニンクとマチューに好き放題させず、早めの動きからレースを有利に持ち込んで勝利したのは事実。価値ある勝利だ。
特にピドコックは2021年の同大会でワウト・ファン・アールトとのマッチスプリントで超僅差の写真判定の結果敗れるという惜敗を経験しており、今年の優勝はその苦い経験を払拭するのに十分なものとなった。なお2022年も写真判定となり、同大会は写真判定のシステムがアップデートされた。
そんなピドコックだが、サプライズ参戦となったパリ〜ルーベでは終盤まで表彰台争いに加わるような好走を見せていたものの最後はエネルギー切れで脱落。マチューと同じく素手で走りきったが、手のひらには火傷のような水ぶくれができ、まだそれが完治しておらず、アムステル・ゴールド・レースでもずっと痛みを抱えながら走っていたとのこと。そのせいでまともにハンドルが握れず、最後のスプリントの局面でも自信がなかったと語る。
情報源:‘I’d been questioning myself’ – Tom Pidcock delivers at Amstel Gold Race
そして最後のゴール前スプリントは向かい風だったようで最初に動いたものが負ける。だがピドコックは、スーダル・クイックステップのマウリ・ファンセヴェナントが彼の前で先にスプリントをしかけてくれたのが幸運だったと話す。
ピドコック「ファンセヴェナントに感謝。もちろん自分のチームにもね」
またイネオスとしてはみんな調子がよく、特にKWSKことミハウ・クフィアトコフスキがピドコックを絶好のポジションに連れて行ってくれたと話す。
ピドコックの今シーズン前半の目標はアルデンヌ・クラシックだが、さっそくその初戦で優勝できたわけで、かなり勝利の重圧からは解放されるのではないか。チームとしてもフレッシュ・ワロンヌ、そしてリエージュと雰囲気よく走れるだろう。