昨日開催された2026ヘント~ウェヴェルヘム(正式名称はイン・フランダース・フィールズ・フロム・ミデルケルケ・トゥ・ウェヴェルヘム)。
そこではレース後半にマチュー・ファン・デル・プールのアタックにワウト・ファン・アールトだけが追従でき、二強によるロンド・ファン・フランデレンの前哨戦か?というような展開となった。
そんな二人の対決があったもののマチューはどうやらミラノ~サンレモや先日のE3サクソのように全開で走っていたわけではないようだ。ライバルのワウトが「マチューは全開じゃなかった」と語る。
レース終盤で20年来のライバル対決
上述のように昨日の2026年ヘントではレース終盤にワウト・ファン・アールトとマチュー・ファン・デル・プール による直接対決が実現した。
両者は残り36kmとなったところで登場する石畳の登りケンメルベルグで逃げ集団から抜け出すことに成功し、クラシックファン待望の一騎打ちの展開となる。
しかし、この動きは結果的にゴール目前で吸収されて勝負はスプリントへと持ち込まれることとなった。
ファンデルプールの判断とアルペシンの作戦
この二人の逃げが決まり切らなかった最大の要因は、ファンデルプールの走り方にあったと指摘されている。
Team Visma | Lease a Bike側はレース後に次のように述べる。
“It was clear that Mathieu was not pulling full gas”
訳「明らかに彼は完全に全力じゃなかった」
では、なぜマチューはそのような消極的な走りをしたのか?
それは実際のところ極めて合理的な戦術判断だった。なぜなら背後にはチームメイトでスプリンターのヤスパー・フィリプセンが控えており、無理に2人で逃げ切る必要がなかったからだ。
実際に彼らは最後に捕まり、最終的には集団スプリントに移行。その結果、勝利を手にしたのはマチューのチームメイトでエーススプリンターのヤスペル・フィリプセンだった。
ワウトとしてはマチューと協調して全力で逃げ切りを狙いたかったはずだ。しかしマチューは自身の勝利よりもフィリプセンの勝利を優先する判断をしていた。おそらく最初からチームの作戦がそのようなものだったのだろう。
この三者の意図が交錯した結果レースは決定的な一騎打ちにはならなかった。
ワウトとしては残念な結果だが、レース後にはこの今日の結末を「仕方ないね」程度にしか捉えておらず、前向きな思考のままでいると思われる。
一方でTeam Visma | Lease a Bikeの側はよりシビアな見方を示しており、逃げ切りが成立しなかった責任はマチューの消極さにあったと主張する。
両者不完全燃焼ながらもロンド前哨戦としては合格
今回のワウト vs マチューの一騎打ちは、両者が同時に大舞台のロンド・ファン・フランデレン、またはパリ~ルーベで勝てる状態にあることを意味しているだろう。
一方で完全な全力勝負ではなかったことは確かであり、今回のレースは本番前の探り合いというレベルで終わったという感じか。
ただ今後そんな二人の前にはタデイ・ポガチャルという壁が立ちふさがることになる。
仮にポガチャルが先行してしまった場合に、それを追走する二人は上手く協調できるのか、それともお互いに潰し合うだけの結果になるのか?



