レビュー
Rapha






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なぜヨナス・ヴィンゲゴーは昨日の2026ジロ第10ステージで思ったよりもタイムが伸びなかったのか?
2026ジロ・デ・イタリア第10ステージの個人タイムトライアルは、ファンの予想以上に大きな総合順位の変動をもたらしたのではないだろうか。
ステージ優勝はNetcompany INEOS Cycling Teamのイタリア人タイムトライアルスペシャリスト、フィリッポ・ガンナ。42kmのコースで他を圧倒する走りを披露し、2位以下に大差をつける勝利を挙げた。このガンナの優勝は予想通りだっただろう。
一方で総合優勝候補筆頭のヨナス・ヴィンゲゴーは期待されたパフォーマンスを発揮できず、アフォンソ・エウラリオからマリア・ローザを奪取するには27秒足りなかった。
そしてその日の結果、総合順位は次のようになった。
| 順位 | 選手名 | チーム名 | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | Afonso Eulálio | Bahrain – Victorious | ― |
| 2 | Jonas Vingegaard | Team Visma | Lease a Bike | 0:27 |
| 3 | Thymen Arensman | Netcompany INEOS | 1:57 |
| 4 | Felix Gall | Decathlon CMA CGM Team | 2:24 |
| 5 | Ben O’Connor | Team Jayco AlUla | 2:48 |
| 6 | Jai Hindley | Red Bull – BORA – hansgrohe | 3:06 |
| 7 | Michael Storer | Tudor Pro Cycling Team | 3:28 |
| 8 | Derek Gee-West | Lidl – Trek | 3:34 |
| 9 | Giulio Pellizzari | Red Bull – BORA – hansgrohe | 3:36 |
| 10 | Markel Beloki | EF Education – EasyPost | 4:16 |
今回のこの結果のポイントとして、第9ステージ後の結果と比較して次の点が挙げられる。
こうしたことを含めて、今回は総合順位と総合タイム差において明暗が分かれた。
ヴィンゲゴーがまだまだ圧倒的に優勝候補ということは変わらないが、それ以外の総合表彰台争いはこれまでよりも混迷の度を深めたと言えるだろう。いよいよジロもおもしろくなってきたか。
さて、レース後に最も議論を呼んだのがヨナス・ヴィンゲゴーの走りだっただろう。
ステージ前の状況では、総合首位アフォンソ・エウラリオとのタイム差は2分24秒。ヴィンゲゴーは優れたタイムトライアル能力を持つため、多くの関係者やファンはマリアローザ獲得を予想していたのではないか。
しかし結果はステージ13位。ガンナから3分以上遅れただけでなく、エウラリオとの差も十分に縮めることができなかった。上で述べたように総合では首位との差を27秒まで短縮したものの、首位奪取には届かなかった。
本人もレース後に、まだジロは続くとしつつも、いまいちな走りだったことは認めている。ただ肉体の感覚はよかったようだ。ただその肉体の感覚と結果との齟齬の原因が何かは本人もわからない様子だ。
ひょっとしたらチームが専門的・独自に開発した高性能スキンスーツではなく、大会側が用意した山岳賞ジャージを着ざるを得なかったから?
これまで山岳ステージで圧倒的な強さを見せてきたヴィンゲゴーは依然として総合優勝候補の中心であることに変わりはない。
しかし今回のタイムトライアルの結果により、ライバル陣営は「ひょっとしたと……」と可能性を感じたかもしれない。上述のようなヴィンゲゴー本人の肉体感覚と走りとの齟齬が今後も続けば、ヴィンゲゴーがあるときいきなり失速という可能性もゼロではない。
特に今後の山岳ステージでは、複数チームによる積極的な攻撃が増える可能性があり、ヴィンゲゴーとVisma | Lease a Bikeにはより難しい展開が待っているかもしれない。